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賃料収入とリバースモーゲージ[POSTED]:2017-11-23

賃料収入とリバースモーゲージ

ライフステージに合わせた住み替え

子の独立や介護の理由から、戸建ての住宅からマンションなどへの住み替えを行う高齢者が増えているといいます。高齢者だけでは戸建ての家の維持が大変に感じ、また駅から離れた戸建てよりも駅に近いマンションの方が生活の利便がよいと考えるようになり、今住んでいる戸建てを売却し、その資金で利便性のよいマンションなどの購入を考えるのです。

しかし住み替えといっても現実は簡単にはいかないようで、地価の下落が原因で、購入した自宅が半値にもならないことに納得がいかず売却をあきらめる人も多いようです。賃貸も考えるようですが、賃貸は売却に比べると、貸す際に、住宅の補強・改修工事にコストがかかり、結局、売却も賃貸もあきらめ、持ち家を空き家にしたまま住み替えるケースが目立っています。

思うように住み替えを行えない高齢者に対して、支援を行う制度が動き出しています。国からの支援を受けているある機構では、50歳以上の高齢者の自宅を借り上げて、相場の85~90%で転貸を行っています。この制度の借主の対象は子育て世帯であり、空き家を有効利用することで子育て支援を目的としています。貸主には月々の賃料から機構への諸経費と手数料を引いた金額が賃料収入として入り、一度契約が成立するとその後空室になったとしても、原則家賃の8割が保証され、最長で終身にわたって借上げて転貸し、高齢者にとって安定した賃料収入を保証するものとなります。この制度を利用することにより、苦労して購入した自宅を売却することなく住み替えができ、老後の資金として活用することができます。契約は数年ごとに更新するため、自宅に戻ることも子供の財産として残すことも可能で、自宅を担保に融資を受けるリバースモーゲージとは大きく違います。せっかく購入した家を手放したくない、財産として家族に残したいという人にとってはよい制度ではないのでしょうか。

リバースモーゲージ

自宅を担保にして銀行など金融機関から借り入れをし、年金でうけとる制度を「リバースモーゲージ」といいます。高齢者が居住する住宅や土地などを担保として、一括または年金のような形で定期的に融資を受け取り、受けた融資は、利用者の死亡や転居など契約が終了した時に担保不動産を処分することで元利一括で返済する制度です。年月とともに借金が増えていく形になり、死亡時に評価額と同じようになるように調整し、死亡時に金融機関が自宅を引き取ることになります。通常の住宅ローン(モーゲッジ)では年限と共に借金が減っていきますが、この制度では増えていくのでリバースモーゲージと呼ばれます。

リバースモーゲージは、利用する高齢者にとってメリットが大きいといわれます。自宅など不動産は持っていても、現金収入が少なく、高齢であるための将来不安や病気、不測の事態に対する備えのため蓄えを崩せない高齢者が、自分が保有している不動産を担保にして、年金のような形で毎月の生活資金を受け、住み慣れた自宅を手放さずに住みながら、老後の生活資金を受け取れ、さらに融資は本人が死亡した時点で担保となっていた自宅を売却して清算するため、生前に自宅を手放す抵抗感もなく、自宅で最期を迎えることができます。しかし、死亡と同時に不動産は金融機関のものになりますので、自宅や土地は遺産として子たちに残すことできなくなります。

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