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    [CATEGORY]:事業承継紛争・お家騒動の実例

創業家の不祥事を未然に防ぐには【大王製紙】[POSTED]:2019-10-07

コンプライアンス違反がお家騒動の元凶

創業家の支配力が強化されると、企業=家庭の延長という意識が強くなり、意高氏のケースのような不祥事が発生しやすい。また、創業家の支配力が強大だからこそ、創業家の不正・不祥事が隠蔽されやすい。コンプライアンス(法令順守)違反は、同族会社のお家騒動(不祥事)でよく見受けられる事例だ。
コンプライアンスは、①法令順守方針の宣言②企業の実態に即したコンプライアンス組織の構築③教育・啓蒙、違法行為の有無に関する内部監査実施、社内における違法行為の通報の奨励・保護など違法行為防止のための日常的活④違法行為の疑いが生じた場合の社内調査、法執行機関との連携・協力による事実の解明、違法行為の原因究明と再発防止措置⑤利潤追求と法令順守が一致する環境を実現するための活動などから成る。

コンプライアンスの徹底を怠ると、取引先や銀行から信用が得られず、取引先の減少、銀行融資条件の悪化、取引停止に追い込まれるなど、会社経営に多大な悪影響が及ぶことは避けられない。
株と経営の両面から大王製紙に対し強い影響力を持ち支配していた井川家直系が、株を手放さなければならなくなった原因は、まさに意高氏による不祥事。この不祥事がきっかけで、井川家直系に対する社内外の風当たりが強くなった。また、井川家直系が巨額な負債を抱えなければならなくなったために、仕方なく大王製紙株と井川家ファミリー企業株を手放すことになったのだ。

事業承継では後継候補者の育成が重要

コーポレートガバナンスの強化というと、内部通報制度の強化による事件の早期発見、社外取締役の招聘による取締役の監視などが挙げられる。もちろんこれらの強化措置は重要だが、コーポレートガバナンスの強化だけで根本原因を解決したことにはならない。
創業家の不祥事を防ぐには、創業家の後継候補者たちの育成が重要なのだ。

創業家に生まれた後継者は、創業当時の苦労を味わっていないことが多い。子どもの頃から裕福な生活を送っているからか、一般人の金銭感覚から乖離しており、あげくに毎晩、酒と女に打ち興じて転落する。経営者として人の上に立つ人間に育てるには、現経営者が候補者たる子どもに対し、心を鬼にして厳しい教育を行う必要がある。
本当のお金持ちは、自分の家にお金があることを、子どもには知らせずに育てるそうだ。

経営者が甘い親心を捨てられるかが、不祥事の未然防止につながる。ロクな教育もせずに経営者に任命してしまえば、将来は目も当てられない状況が待っている。

株式の買い増しを検討

井川家による支配を復活させるためにはどうすべきか。
高雄氏は 2014年から大王製紙株を買い集め、既に第7位株主にまでなっている。 2015年3月末時点で、高雄氏と上位10位までの井川家ファミリー企業の総持株比率は15.9%。一族の少数保有株主を合わせれば、筆頭株主である北越紀州製紙の 19.6%に届くところまできている可能性がある。

井川家直系・傍系を問わず、大王製紙株を買い増すことで、大王製紙との経営統合という思惑が外れた北越紀州製紙の大王製紙への不信感を煽り、両者の溝を広げ、支配権を取り戻すことも可能かもしれない。買い増しにあたっては、TOBを利用して大々的に行うことも検討できる。

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