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    [CATEGORY]:会社支配権争い

失われたブランド【グッチ】[POSTED]:2019-11-14

失われたブランド【グッチ】

第3世代の反乱

1921年にグッチオ・グッチ氏がフィレンツェにカバン工房として創業し、世界的ラグジュアリーブランドに成長したイタリアのファッションブランドであるグッチ。バッグ、サイフ、宝飾品、時計、服、靴などを幅広く扱う。
グッチオ氏の三男で、2代目社長のアルド・グッチ氏は、グッチのロゴを商品に付けて「グッチ」ブランドを確立。世界展開に成功し、グッチは急速に成長した。
1953年、グッチオ氏が亡くなり、アルド氏、四男のバスコ・グッチ氏、五男のルドルフォ・グッチ氏がグッチ株を均等に33.3%ずつ相続。その後、バスコ氏が早世し、その保有グッチ株をアルド氏とルドルフォ氏が等分に買い取る。

アルド氏の3人の息子、長男のジョルジョ・グッチ氏、二男のパオロ・グッチ氏、三男のロベルト・グッチ氏の3人もグッチで仕事に就く。アルド氏は、子どもたちに経営参加させるために、保有するグッチ株のうち 40 %を自らに残したうえで、ジョルジョ氏、パオロ氏、ロベルト氏の3人に3・3%ずつ株を持たせた。
一方、ルドルフォ氏が亡くなり、1人息子のマウリツィオ・グッチ氏がルドルフォ氏保有のグッチ株を全て相続した。

創業一家の一掃

アルド氏は残りの保有株40%を、ジョルジョ氏とロベルト氏に20%ずつ譲渡(各人23・ 3%となる)。その一方で、アルド氏は、1985年にマウリツィオ氏が親のルドルフォ氏からグッチ株50%を相続するにあたり、ルドルフォ氏の遺言を偽造したとして、マウリツィオ氏を告発。そのアルド氏も、息子のパオロ氏から脱税で告発され投獄されるなど、グッチ家の内紛は泥沼化した。
一族の内紛が続く中、経営能力に乏しいマウリツィオ氏のもとで会社の業績は悪化。1988年以降、パオロ氏、ジョルジョ氏、ロベルト氏の3人はアラブ資本の投資会社インベストコープにグッチ株を売却した。

そして1993年、マウリツィオ氏も全ての株をインベストコープに売却し、経営権を手放した。結果、グッチ家はグッチの経営から一掃された。

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  • 2019-11-14
  • [CATEGORY]: 会社支配権争い
  • [AUTHOR]:遺産相続の弁護士・税理士 永田町法律税務事務所

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