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Q35.夫婦で一通の遺言を作成することはできるか[POSTED]:2019-12-01

できない。やりがちなので注意。

夫婦で1通の遺言書を作成することはできない

ついやりがちになる。
仲が良い夫婦であればなおさらである。
いっしょに相続対策を考えることが多いし、1次相続で配偶者特例を利用することを考えるのであれば、1次相続2次相続をセットで考える。

いっしょにセットで考えるからこそ、夫婦の遺言も一緒に考える。
文案を考えた後に、いざ書き始めるその時に、同じ紙に書いてしまうと、なんと遺言として全体が無効になってしまう。

公正証書遺言の場合は公証人が同じ遺言に夫婦の遺言をまとめることはないので心配はいらないが、自筆証書遺言については誰も見ていない状況で書くことも多く注意が必要である。

なぜ同じ遺言に夫婦がまとめて書いてはいけないか。
よく言われることは、遺言は撤回ができるのだが、2人が一緒の遺言にまとめてしまうと、後の遺言の撤回をする際に誰がどの部分を撤回したのかについて法律関係が複雑になってしまいがちであるからと言われている。

いずれにせよ遺言は各自がバラバラに書かなければいけない。
夫婦が遺言を作成するときに注意したいのは、バラバラに書くことだけではない。
どちらの相続が先に発生しても対応できるようにすること。
具体的には条件付遺言として夫が先に亡くなった場合と、妻が先に亡くなった場合をそれぞれの遺言に書き分ける。
配偶者特例や小規模宅地等の特例を利用することを考えると、最初にどちらが亡くなった場合に、どの財産を引き継がせるか、その場合の相続税額はいくらになるのかなどをシミュレーションしなければいけない。
さらに、それぞれバラバラの遺言に書き分ける。

夫と妻の遺言に、相続が発生する順番に応じた2パターンの遺言内容をそれぞれ書く。
合計4つの相続パターンを書き分けなければならない。
混乱しがちな作業である。

夫婦の遺言作成はなかなか面倒である。
相続税額も含めて間違いがないようにするのであれば、専門家に任せることを検討すべきである。

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  • 2019-12-01
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  • [AUTHOR]:遺産相続の弁護士・税理士 東京永田町法律事務所

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