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〝華麗なる〟骨肉の争い【君島グループ】[POSTED]:2019-09-07
一郎氏の相続問題
有名デザイナー・君島一郎氏が手掛けた「 K I M I J I M A 」ブランドは、世の女性の羨望を集め、オートクチュール界で華々しい成功を収めた。
「K I M I J I M A 」ブランドを支える「君島一郎ブティック」 「君島」 「キミジマ・インターナショナル」の3社からなる君島グループは、一郎氏が一代で作り上げた「君島王国」であった。
1989年、君島グループの後継者として最初に指名され、「君島一郎ブティック」の副社長に就任したのは、一郎氏と本妻である君島由希子氏の子どもで、長男の君島立洋氏。
立洋氏の退社後は、一郎氏と内縁の妻の子どもである二男の明氏が「君島一郎ブティック」の取締役に就任し、後継者としての途を歩んでいく。
1995年12月、明氏が女優の吉川十和子氏との婚約を発表。その後、君島家の複雑な家族関係が大々的に報道され、更には明氏に風俗嬢との間にできた隠し子がいることも発覚。よからぬイメージが「K I M I J I M A 」ブランドに常につきまとうことになり、ブランドイメージは短期間で地に落ちた。
この騒動の影響からか、報道以降、ブティック各店は売上が激減し、君島王国の経営は一気に悪化した。君島王国の崩壊が始まった。
1996年7月14日、「 K I M I J I M A 」ブランドを率いていた一郎氏が突然死去。
本妻の由希子氏、立洋氏側と、内縁の妻の恭子氏、明氏側の確執が表面化し、注目を集めた。
遺骨は相続の対象とはならない
まず、遺体争奪戦。一郎氏の遺体をどこに安置するかを巡って両陣営が衝突し、争奪戦が繰り広げられた。最終的に明氏が身を引いて、遺体は由希子氏の自宅に。
その後の葬儀と告別式は、由希子氏側が仕切って執り行ったが、やはり修羅場があったようだ。火葬場では、明氏側がせめて分骨だけでもと懇願したようだが、結局拒否された。
遺骨を引き取る権利は誰にあるのか。子どもが複数いるのであれば、各子どもが分骨を要求できる権利があると考えてもよいところだが、判例によると、遺骨は相続の対象とはならないが、民法によって祭祀を主宰すべき者(通常喪主に相当する)に帰属すると判断している。
結局、祭祀主宰者である立洋氏側が首を縦に振らない限り、分骨してもらえない。遺体から始まった両者の争奪戦は、立洋氏側にまずは軍配があがった。
- 2019-09-07
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