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北陸のキノコ王国の崩壊【雪国まいたけ】[POSTED]:2019-10-11
不祥事による創業者の辞任
かつて人工栽培が難しいといわれた舞茸。その人工栽培の量産化に成功し、舞茸などのキノコ販売で事業を拡大させた新潟の企業、雪国まいたけ。
1983年に大平喜信氏が創業し、社長として雪国まいたけを東証二部上場企業まで成長させた。雪国まいたけ株は大平氏が約20%、大平家の資産管理会社「大平商事」が約32%を持ち、その他一族保有株を合わせて大平一族が60%超を保有。
ところが90年代後半に舞茸市場に参入してきた長野のホクトとの「信越キノコ戦争」で激しい販売競争を繰り広げた。生産工程の見直しの失敗や、キノコの単価下落もあり、業績は悪化。2012年3月期、2013年3月期に2期連続で最終赤字を計上した。
2013年6月、当時の取締役の1人が、不適切な会計処理に関して内部告発。同年11月に会社が設置した社内調査委員会が、金融商品取引法違反の疑いがあると発表した。過去の決算の修正により、2012年3月期の配当が違法配当となることが判明。大平氏は責任をとって社長を辞任し、顧問に退いた。後任の社長は、イオン出身で社内調査委員会の委員長であった星名光男氏が就任した。
他の株主らに相談なく解任を断行
星名氏は2期連続赤字だった雪国まいたけを黒字転換させたが、大平氏は、星名氏によるコンプライアンス徹底と創業家の影響力を排除しようとする経営方針に不満を抱く。
一族で雪国まいたけ株の60%超を保有する大平氏は、大株主の地位を利用し、2014年6月の株主総会で星名氏ら現経営陣の再任を否決し、自らが連れてきた取締役を選任。新たにホンダ出身の鈴木克郎氏が会長兼社長に就任した。
この電撃解任劇は、他の株主や主要取引先銀行に何らの相談もなしに断行された点で、上場企業としては異例の出来事だった。
再度経営陣を操ろうと画策するも
創業者である大平氏が再度経営陣を操ろうと画策するが、これが裏目に出て、大平氏は株主としての地位も奪われることになってしまう。
2014年11月、大平氏は、自らが据えた鈴木氏の経営方針に不満を抱き、取締役を追加することで取締役会を自らの支配下に置くことを画策し、臨時株主総会の招集を請求。経営陣はこれに抵抗したが、創業家の申立てに基づき、新潟地裁は、2015年3月31日までの招集を許可する決定を下す。
2015年2月、米投資ファンドのベインキャピタルが雪国まいたけに対するTOBを実施すると発表し、メインバンクの第四銀行ら6行の銀行団、雪国まいたけ経営陣も賛同した。第四銀行ら6行は、大平氏と大平商事に対し、雪国まいたけ株を担保に約38億円の融資を実施していたが、その返済が滞っていたことから、返済遅延を理由に担保権を実行し、雪国まいたけ株 47 %超を取得。TOBに応募し、ベインキャピタルに株式を売却した。
ベインキャピタルは発行済株式数の約78%を取得し、TOBは完了。大平氏の影響力は大きく後退し、2015年6月に上場廃止した。
- 2019-10-11
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