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    [CATEGORY]:会社支配権争い

家元の地位を争うことができるか【日舞花柳流】[POSTED]:2019-10-30

家元の地位は、法律上保護すべき地位といえるのか

跡目を争う場合、家元という地位が訴訟の対象となり得るのかが問題となる。
地位の確認訴訟といえば、不当な解雇や内定取り消しの場合の従業員としての地位確認訴訟を思い浮かべる方も多いだろう。日本テレビの某アナウンサーの内定取り消しの際も訴訟沙汰となり、新聞を大いに賑わせた。雇用主と労働者の間の雇用契約に基づく法的地位を争うものだ。
しかし家元は、先代家元による指名だけで決まり、契約に基づくものではない。家元について規定する法律もない。このような家元の地位は、法律上保護すべき地位といえるのか。

家元は法律上の地位である

結論からいえば、法律上の地位だといえる。判例によると、家元制度を採用する流派の家元には、対内的には師弟関係を前提とした家元を頂点とするピラミッド型階層集団である流派を統率する権限があり、対外的にはその流派を代表する権限があるため、家元は法律上の地位である、とされている。

貴彦氏は、訴訟で跡目を争うことも可能だろう。訴訟では、花柳流の家元は代々先代が指名した者が引き継ぐことや、既に貴彦氏が3世家元から家元指名を受けていた事実などを主張・立証することになるだろう。

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  • 2019-10-30
  • [CATEGORY]: 会社支配権争い
  • [AUTHOR]:遺産相続の弁護士・税理士 永田町法律税務事務所

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