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昭夫氏の単独政権下で巻き返しはあるのか【ロッテグループ】[POSTED]:2019-09-21
株主としての地位を高め、経営権を取り戻す
武雄氏が昭夫氏以外の者(例えば宏之氏)を後継者としたい場合にはどのような対策を講じる必要があるだろうか。
韓国は儒教文化が強く、創業家の長男が家業を継ぐのが一般的だ。
武雄氏が、日韓ロッテグループの経営権を握る昭夫氏ではなく、長男の宏之氏を後継者にしたいと希望することも当然考えられる。
宏之氏が復権するために必要なのは、失った経営権を取り戻すことだ。
そのためには、ロッテグループでの株主としての地位を高め、経営の支配権を取り戻すことが有効であると考えられる。宏之氏は既に光潤社を支配し、ロッテホールディングス株の約28%を確保している。他の株主と協力体制を築くことができれば、ロッテホールディングス株の過半数を確保することになり、勢力図が変わってくるかもしれない。その際、武雄氏が中心となって、グループ会社株を保有する妻の初子氏、宏之氏らをまとめ上げ、昭夫氏に対抗しうる体制を築けるかがポイントとなるだろう。
他の株主との良好な関係を維持し、安定多数を確保
昭夫氏が後継者としての地位を固めたい場合はどうか。
昭夫氏は、日韓ロッテグループの経営権を握り、武雄氏と宏之氏を経営陣から追い出すことには成功した。
しかし、ロッテホールディングスについていえば、経営を支配できるだけの株を保有しておらず、状況次第では、将来、株主総会で武雄氏や宏之氏に経営者の地位を追われることにもなりかねない。 既に大株主である光潤社は宏之氏に支配されている。そこで、他の株主との良好な関係を維持し、安定多数を確保し続けることができるかが重要になる。手に入れた地位を守ってゆけるか、その手腕が試されるといえる。
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