4.一戸建てとマンションではどちらが得か不動産相続の弁護士
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4.一戸建てとマンションではどちらが得か不動産を利用した節税対策
一戸建てを売りに出していた外国人が、自分の家と同じくらいの広さのマンションを引合いに出し、どうして日本ではマンションの方が一戸建てに比べて高めに評価されているのかと不満を漏らしていました。持っている一戸建てがなかなか売れない。近所のマンションは自分の一戸建て以上の値段がついているにもかかわらず、どんどん売れていく。同じ場所で同じ広さなのに、どうして一戸建ての方は不当に低く評価されているのかというのが、彼の不満でした。一戸建てであれば建物が壊れても土地は残る。だから一戸建ての方が得ではないかとも言っていました。
まさに本質をとらえた疑問であると思います。
建物が壊れても土地は残る。だからこそ一戸建ての方が、資産価値が高いとされてもよさそうなのです。
一般的にはマンションは駅から近く、一戸建ては駅から10分は歩かないといけない場所にしか建っていないと言われます。地域や場所にもよりますが、そのような傾向は確かにあります。駅から近くて人通りが激しいと、一戸建てのセキュリティでは不安です。一方、マンションは管理人もいて二重ロックが効いている。出かけるときも窓を開けっぱなしでOK。階によっては虫も入ってきませんし、お年寄りにはうれしいバリアフリー。マンションの方が処分もしやすいようです。維持費も安く、リフォームもしやすいですし、住み替えや貸しやすさも相まって、マンションが一戸建てよりも高く評価されるのはわかります。しかしこれまでみたことは事実上の利便性です。
法律上はマンションと一戸建てでどのように違うのでしょうか。
マンションの土地に対する所有権は観念的なものです。
マンションの所有権は専有部分の持分割合で持つことになりますので、土地の持分割合が小さくなります。このためにマンションの場合は相続の際に特に土地の評価においてお得なのです。
冒頭、外国人の疑問はまさにこの点にありました。マンションは持分割合によって評価されるので実質的に把握している価値は小さいはずであるということです。それにも拘らず、具体的に利用する面積は、フラットな平面において一戸建てと同程度の空間を支配していることになります。実際に利用できる面積は一戸建てと同じでも、他の部屋の住民と共有しているために持分割合は小さくなる。損をしているようで、利便性という意味では持っている持分よりも広い面積を利用できるという意味で得をしているのです。だからこそ売買においては、先ほど見たマンションの利点も相まって高値で売買されているのです。持分割合に対して割高に評価されていることになります。
逆に、この点が相続においては便利なのです。
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- 2019-08-19
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