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5.タワーマンション1階と最上階ではどちらが得か不動産相続の弁護士

5.タワーマンション1階と最上階ではどちらが得か不動産を利用した節税対策

タワーマンションの販売が活況のようです。注目の新築物件として紹介されているのが都心のタワーマンションです。ショールームでは外国製の家具が配置されていて、水栓金具ひとつとっても輸入ものを使用して高級感を演出しているようです。
マンションが一般的ではなかったころの高層マンションの第1号は、容積率や日照権などの問題から、広い土地の上に建てる必要があったとのこと。そのため、土地取得のし易い郊外や河川沿いなどに立地する例が多かったようです。その後の規制緩和により容積率が緩和されるなどして、都心でもタワーマンションが建ち始めました。

タワーマンションの特徴として眺望によって値段が大きく異なる点があります。高層階ほど高くなりますし、通常のマンションのように、南側が一番高いというわけでもありません。もともとタワーマンションはどの方向を向いていても明るいので、日当たりはさほど重視されないという話を聞いたことがあります。東京タワーのような地域のランドマーク的な存在が見える方向が北側であれば、北側が一番高くなることもあるようです。上層階と下層階の販売価格が数倍にも開くことがあり、様々な広さの住戸が混在していることで区分所有者間の所得格差が大きく、出費のかさむ議題についての管理組合の運営方針が決まりにくいといわれます。

階数や方角による価格格差が原因で、面積が同じ部屋でも極端に高い部屋が存在するということになります。極端な話、ペントハウスは1階の同面積の部屋よりも数倍も高いのです。そんな高い部屋を誰が買うのかと思いきや、高い部屋ほど飛ぶように売れていくようです。お金持ちがペントハウスを好んで買っているようで、特定の地域でペントハウスを買い占めているという話もあるくらいです。

なぜお金持ちはタワーマンションのペントハウスを買うのかというと、相続ではこの不当に高い部屋が有利に働くからです。マンションを買えば当然にマンションの値段分の現金が無くなります。その分マンションが財産として増えるのですが、増え方が微増程度なのです。というのもマンションを相続した場合、建物部分の相続税は固定資産税評価額で評価され、土地部分についての相続税はマンションが建っている敷地全体を路線価によって評価し、それに敷地権割合を乗じて評価します。敷地権割合は、各専有部分の床面積を全ての専有部分の床面積の合計で割って算出します。この計算方法からもわかるように、分母になる「全ての専有部分の床面積」が大きければ大きいほど、つまり、同じマンションに住む戸数が多ければ多いほど、敷地権割合は小さくなるということです。

相続税評価額(路線価)は公示価格の約80%で計算されるので、現金に比べて評価が低くなる不動産ですが、マンションなどの集合住宅、特に総戸数の多いタワーマンションの場合、一戸建てや総戸数の少ないアパートやマンションに比べるとさらに相続税評価額が低くなるのです。
タワーマンションの購入代金は、広さが同じでも一般的に高層階の方が高くなっています。
しかし、相続税評価の際に考慮されるのは固定資産税評価額と路線価、敷地権割合ですので、敷地権割合が同じであれば低層階でも高層階でも相続税評価額は同じなのです。購入価格と相続税評価額との差額が大きい物件は節税効果が高いといえます。タワーマンションの高層階は、眺望がよいだけでなく、大きな節税効果が期待できることからも、人気が高いのです。
タワーマンションのように戸数の多いマンションの場合、一戸当たりの共有持ち分面積は小さくなります。ここにも相続におけるタワーマンションのうまみがあるのです。

タワーマンションの評価額
タワーマンションの評価額

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