亡夫のお金で購入した息子名義の財産について、相続財産に含まれることを認めさせたい。

亡夫のお金で購入した息子名義の財産について、相続財産に含まれることを認めさせたい。

[投稿日]: [投稿者]:
[サブカテゴリ]:
亡夫のお金で購入した息子名義の財産について、相続財産に含まれることを認めさせたい。

亡夫のお金で購入した息子名義の財産について、相続財産に含まれることを認めさせたい。

相談者からの相談内容

夫が亡くなって相続が発生したのですが、息子と対立しています。 相続人は妻の私と息子、娘なのですが、息子と私たち母娘は仲が悪く、対立しています。 息子名義の不動産などの財産があるのですが、実際はお金を私たち両親がねん出していました。 最初は息子も不動産は自分のものではないことを認めていたのですが、息子の結婚に私たち夫婦が反対したことをきっかけに、仲が悪くなっていきました。 そのうちに徐々に嫁に取り込まれてしまい、嫁に対して私が暴力をふるったということで嫁が警察を呼ぶなどの騒ぎを起こされるなど、関係が悪化していきました。 最終的には息子は嫁にそそのかされ、賃料相当額の支払いと不動産からの立ち退きを請求してきました。 息子との間では今までに何回も裁判をしているのですが、今回ばかりは息子を許せません。 夫が生きている間は、夫のことを慮って息子に対して遠慮をしてきましたが、夫亡き今となっては息子に対して反撃をしたいと思っています。   どのように動いていただけるでしょうか。
弁護士からの
一言アドバイス
「学ぶ」コーナーでまずは勉強 頃合を見計らって弁護士に依頼 状況によって弁護士に依頼 至急弁護士に依頼することが望ましい 今すぐ弁護士に依頼することが望ましい
今すぐ弁護士度
簡単に解決できる見込み やや簡単に解決できる見込み 解決できる見込みあり 解決するのがやや難しい 解決するのが難しい
解決難易度

家族の間で財産の帰属を争う事件では、よくあるパターンです。

不動産の登記名義のほかに、預金通帳の名義と中身の問題でも同じことが起きます。

財産の名義人とお金を出した人が異なる場合、基本的には財産の所有権はお金を出した人にあります。例外は、名義人が贈与を受けた場合です。

にもかかわらず、名義人が所有者として振る舞っているときに、真の所有者である拠出者としては、所有権が自分にあることを裁判で確認することができます。

このケースでも、お金を出している以上、不動産の所有権は自分にあるということをご相談者が主張できることになります。

今のところは、息子さんが権利主張する一方で、ご相談者は防戦一方であったということですが、どこかで決断をする必要があったのかもしれません。

同様のケースでは、反撃に転じた親が息子から不動産を取り返したり、不動産を売却して現金を取り返すなどの結論を導いています。

ポイントは資金を拠出した現金の流れが形に残っているかどうかです。残っていれば真の所有者であることを主張しやすいです。

残っていなくても、息子の年収や資産状況などをもとに、真の所有者が自分であることを主張できる可能性もあります。

まずは預金通帳などを調べて、証拠として主張できるものを選別する作業などを進めていきます。

息子に対して任意の交渉を行っても、功を奏するとは思えませんし、そうこうしている間に偽装工作や証拠隠滅されてしまう可能性も否定できません。息子と戦うという決意をされたのであれば、早急に訴訟提起に取り掛かりましょう。

ここがポイント!

家族の間で財産の帰属を争う事件では、相手方が偽装工作や証拠隠滅をする可能性もありますので、早急に訴訟提起に取り掛かりましょう。訴訟におけるポイントを見据えたうえで、証拠の収集に取り掛かりましょう。

[投稿日]: [投稿者]:永田町法律税務事務所

この記事が参考になった方はクリック!

同じカテゴリーの相続相談事例 [カテゴリー:不動産相続編]

2019-08-20[カテゴリー]:
病気の次女のために財産を多めに相続させたい。
私は東北地方で印刷会社を経営しています。 夫に先立たれてからは私が経営者として会社を存続させてきました。 夫婦で築き上げた会社ですが、業績は順調で、複数の不動産を所有しています。 娘が二人いて、長女は会計士をしています。 次女はサラリーマンをやっていました…[サブカテゴリー]:
A家の事例:家系図参考になった!4
2019-08-20[カテゴリー]:
母が住んでいる高額な不動産を事業でお金を必要とする姉が要求。
父の相続に関する相談です。 先日父が死亡したのですが、父のお葬式の席で姉が法定相続分の取り分を主張してきました。 相続人は母と3姉妹のみです。 相続財産のうち、ほとんどが東京都港区にある実家の家なので、姉が取り分を主張してくるということは家の持分を主張してきてい…[サブカテゴリー]:
S家の事例:家系図参考になった!49
2019-08-20[カテゴリー]:
妹が遺言のあいまいな文言を盾に、約束を守らない。
1年前に父が亡くなりました。 母はすでに他界しており、相続人は私と妹の2人です。   父は遺言を残しており、その遺言には「私の死後、自宅を売った場合には、長女に7割、次女に3割の割合で分配することとします」と書かれていました。 私としては父の意思…[サブカテゴリー]:
S家の事例:家系図参考になった!5
2019-08-20[カテゴリー]:
【お寺の相続は自由度が低い】寺を継ぐ長男が実家の家の所有権も主張
父の相続が発生して長男が母と私に対して、相続による持ち分を主張しています。 兄は父の寺の後を継ぐのですが、父に自宅取得資金を出してもらっています。 それを考慮すると、父の財産についてはこれ以上もらうことはできないはずです。 ところが、さらに残っている預金について、法定相続分に応じ…[サブカテゴリー]:
2019-08-20[カテゴリー]:
預金の無断引き出しを問題にする方法
両親が残してくれた不動産について兄弟でもめています。 父は17年前に亡くなりました。 その際の相続では、父の遺産である鎌倉の実家家屋を母が相続し、実家土地を兄と私の2人で相続しました。 自宅土地は兄と私が2分の1ずつ共有ということになりました。 父の死後、母は一人暮らしを…[サブカテゴリー]:
T家の事例:家系図参考になった!10

参考にしたい相続関連記事

2018-11-11
【正確な不動産評価は難しい】遺産分割における財産評価は時価
遺産分割完了時の時価を基準に判断する遺産分割 遺産分割における不動産評価は、時価を基準にして判断します。しかも遺産分割完了時の価格です。相続税の評価時点は相続発生時で、具体的には相続発生時…
2019-08-19
認知症専門医との提携
認知症診断における専門機関との提携 遺言無効確認訴訟において、遺言能力の判断に重要な影響を及ぼすのが認知症診断です。認知症をはじめとする病変は科学的に捉えられてこそ、説得…
2019-05-20
【小規模宅地等の特例の適用範囲が拡大】相続税における小規模宅地等の特例の改正点
不動産相続において重要なポイントとなる小規模宅地等の特例 被相続人が居住のために使っていた宅地、あるいは店舗などの事業用の宅地は、残された家族や事業の継承者にとって生活の基盤になる大切な財…
2020-01-31
Q54.遺言が無効であることについて誰が証明責任を負うのか
遺言が有効であることを証明するものの、実際には無効主張をする者が証明責任を負う 遺言無効確認訴訟において、遺言が無効であるということは誰が証明しなければいけないのか 一般的に…
2020-02-13
Q58.遺産分割協議の期限
ない。2次相続で一気に片づけるケースも。家族内ドロボーをしたと疑われる相続人で現状維持が有利な方は、クリンチも検討。相続税申告期限を意識する必要有。 遺産分割協議はいつまでに終えなけ…
2019-08-19
5.不動産は所有権だけではない
5.不動産は所有権だけではない相続における不動産の重要性 借地権も相続財産に 土地の「所有権」とは、その文字のとおり、土地を所有する権利のことです。通常、売買代…
ページトップへ

カテゴリ別 相続相談一覧これまで弁護士に寄せられたカテゴリ別相続問題

遺 言
遺言無効を争う
遺留分を争う
  • 遺言無効
    確認訴訟
  • 遺留分
    減殺請求
  • 遺言執行者
    解任
だましうちで遺言を書かせる。財産の不正操作の常とう手段です。遺言無効確認の訴えや、遺留分減殺請求などにより、財産の不正操作と戦います。
遺産分割
財産の不正操作に
要注意!
  • 預金の
    無断引出
  • 名義の
    無断書換
預金を勝手に引き出したり、不動産の名義を勝手に書き換える。財産の不正操作と徹底的に戦う覚悟がある方のお力になります。
不動産相続
評価や分け方で
モメる不動産相続
  • 評 価
    トラブル
  • 分 割
    トラブル
  • 不動産の
    不正操作
分けられない財産の典型である不動産。不動産の評価について相続人間でモメます。そもそも不動産が相続財産かどうかも問題になります。不動産を独り占めする財産の不正操作と最後まで戦います。
事業承継
同族会社の
内部紛争に勝つ!
  • 取締役の
    不正追及
  • 株主総会
    の形骸化
同族会社の内部紛争や支配権争いでお悩みの方のお手伝いをします。事業を営む方の相続問題は通常の相続以上に複雑です。会社の支配権を勝ちとり、事業を守り抜きます。
国際相続
国外財産があると
どうなるの?
  • 海外財産
  • 海外在住
  • 国際結婚
相続財産が海外にある場合、手続きが複雑になります。国内財産の分け方も絡む紛争を総合的に解決します。
相続税
節税対策の
ポイントを知りたい
  • 税務調査
  • 税務訴訟
  • 相続税の
    還付
生前にどれだけ詳細にシミュレーションすることができたかで、相続税対策は決まります。遺言内容にも影響しますので、多方面からの検討をする意味でも弁護士兼税理士にお任せ下さい。