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【相続税対策?自宅不動産相続?事業承継?遺言作成の動機】書かせられる遺言から書く遺言へ
遺言作成の相談に訪れるのは多くの場合、遺言作成する遺言者本人ではない。遺言作成によって得をする受益相続人である。多くの場合、被相続人となる方と同居をしている相続人である。遺言作成とは本来、遺言を作成する適齢期の高齢者が自主的に行動に移すものであると想定されている。週刊誌の相続特集でも、遺言作成の重要性を説くものが多く、感化された人物が決意を新たに遺言を作成する姿が期待されている。しかし、現実は違う…
2018-08-20 [ 相続弁護士の最前線 ]
【相続裁判はお家騒動と同様の紛争類型】会社経営か個人事業主か
『実例に学ぶ経営戦略 あの企業のお家騒動』(リベラル社)を執筆したきっかけとも関連するが、企業や団体のお家騒動と相続裁判はときに似ている。被相続人が事業を営んでいた相続で、最初に確認すべきこと。会社経営者であったのか、それとも個人事業主であったのか。病院を経営する医療法人の理事長か、個人クリニックを経営していた医師か。不動会社の社長であったのか、不動産オーナー(地主)であったのか。財産規模において…
2018-08-20 [ 相続弁護士の最前線 ]
【事業承継の側面を有する皇位継承問題】天皇家の相続にも影響を及ぼす皇位継承や相続のあり方
皇室における相続や皇位継承に関しては、しばらく前まで大きな議論が起きていました。皇室の約束事を定めた現在の「皇室典範」は、男子が皇位を継承するものと定めており、女性は天皇になれません。秋篠宮ご夫妻の長男悠仁さまが生まれた平成18年までは、若い世代の皇室が女子しかいなかったため、女性が天皇になれるよう、皇室典範を改めるべきではないかという意見が出てきたのです。皇室典範は大日本帝国憲法と同時に勅定され…
2018-08-17 [ 相続弁護士の最前線 ]
【天皇家も一般国民と同様に相続手続きを行うのか】天皇家の相続税
伊勢神宮参拝にあたって、天皇、皇后両陛下が約20年ぶりに、皇位の印(しるし)として伝わる剣と勾玉(まがたま)を皇居から携えて外出したそうです。剣と勾玉は、鏡と共に「三種の神器」と呼ばれ、天皇の身近に置くべきものとして代々伝わってきました。戦前は、天皇の宿泊を伴う地方訪問時には、侍従らが携えていたそうですが、戦後は警備上の問題からいったん携行が中止されました。しかし、神道関係者らの熱心な要望もあり、…
2018-08-16 [ 相続弁護士の最前線 ]
【戦国時代でも問題となった遺産分割問題】相続において「嫡流」がモノを言った戦国時代
三谷幸喜監督の6作目の映画「清須会議」を先日、DVDで観ました。映画が描いた清須会議は、当時の相続に関する考え方を象徴的に表しています。年齢よりも、「嫡流」つまり正統であるかどうかがモノを言いました。信孝は母が側室でしたが、信雄は信忠と同じ、信長の正室ともいえる母親から生まれましたから、血という意味では後継者の資格はあったわけです。しかしながら、三法師は「嫡男の嫡男」ということで、さらに強い後継者…
2018-08-10 [ 相続弁護士の最前線 ]
【「嫡男」推しが勝敗を決したポイントに】清須城で行われた遺産分割協議
三谷幸喜監督の6作目の映画「清須会議」を先日、DVDで観ました。豪華な俳優陣はもちろん、各役者が見事に個性的な役を演じ切っています。興行収入約30億円を記録した映画だけあって見ごたえがあり、前のめりで見入りました。清須会議は、歴史上の著名な出来事です。織田信長が、天下人となる目前に家来の明智光秀の裏切りに遭い、京都の本能寺で命を落とす。跡目を巡る会議が現在の愛知県清須市にある清須城(清洲城とも)で…
2018-08-09 [ 相続弁護士の最前線 ]
【相続税対策やシミュレーションが重要となる遺言作成】専門家の介在が必要となる遺言作成
遺言作成を専門家に依頼する意味はどこにあるのでしょうか。単に財産Aは長男に、財産Bは次男にそれぞれ相続させる、という程度の内容であれば簡単にできそうです。しかし、分割方法の工夫によって相続税を安くしたい場合や、特定の相続人に財産を円滑に相続させる場合、あるいはファミリープランを考えて法人を設立する場合などは、専門家に依頼することが非常に重要です。不備によって後で無効になることを避けるためにも、円満…
2018-07-23 [ 相続弁護士の最前線 ]
【相続放棄の判断にも影響を与える保証債務の存在】保証債務も遺産相続の対象になる
保証債務は、相続の対象となります。従って、被相続人本人の負債だけではなく、他人の負債に起因する保証債務も、相続人が引き継がなければならないケースが起こりえます。相続に当たっては、「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3種類の選択肢があります。単純承認を選べば、亡くなった人のプラスの財産もマイナスの財産も両方相続することになります。一方で、限定承認は、プラスの財産とマイナスの財産を比べてプラスが多い…
2018-07-13 [ 相続弁護士の最前線 ]
【特定の相続人に相続させたい場合にはどうすべきか】経済的合理性より作成者の思いを重視した遺言作成
ある不動産賃貸業のオーナーは、決して数字に強くはない長男に、賃貸物件を委ねる遺言を書きました。次男の方が経営手腕は確かであるにもかかわらず、です。掃除などの物件管理を長男が進んでやってきたこともあったのでしょうが、外注で合理的に賃貸経営を進めるべきという次男の考えも傾聴に値するものでした。この不動産はぜひ長男に守ってもらいたい、次男に任せると売却されることもありうる、と考えたからでしょうか。もちろ…
2018-07-06 [ 相続弁護士の最前線 ]
【円滑な事業承継のためには遺留分制度を見直すべき】事業承継で足かせになる遺留分
遺留分が主張されることについて共感が得られやすい典型例は、長年夫を支えてきた妻子がいるにもかかわらず、夫が死の直前に若い愛人を作ってしまい、「自分の死後は愛人に全財産を与える」という遺言を残していた場合などでしょう。遺留分がなければ妻子は一銭ももらえないことになってしまいます。「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案」では、どのような「遺留分制度に関する見直し」を模索しているのでしょうか。問題点…
2018-07-06 [ 相続弁護士の最前線 ]
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