前の世代の遺産分割が未済であり、相続税の申告期限までに手続きを完了できるか不安。
[投稿日]:2019-08-19 [投稿者]:
[サブカテゴリ]:相続税
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前の世代の遺産分割が未済であり、相続税の申告期限までに手続きを完了できるか不安。
相談者からの相談内容
祖父が亡くなって、遺品整理をしていたところ、とにかくたくさんの財産が出てきて、誰のものかもまったくわかりません。 仕事を休んで1週間くらいかかってもまだ全く終わっていないのです。 相続税の申告もやらなければならないので、時間がかかることを思うと今から頭が痛いです。 祖父の代からの相続を放置していたこともあって、不動産の名義が変わっていなかったり、土蔵の中に叔父に渡っていたはずの預金通帳があったりで、所有関係が全く分かりません。 今さら通帳を発見したと言って叔父に連絡すると、何かやましいことでもあるのかと詮索されそうで、叔父にはなかなか連絡を取りにくい状態です。 骨董品もたくさん出てきました。 相続税の申告をする予定なのですが、自分では手続きがわからないので助けてもらうことはできますか。- 弁護士からの
一言アドバイス - 「学ぶ」コーナーでまずは勉強 頃合を見計らって弁護士に依頼 状況によって弁護士に依頼 至急弁護士に依頼することが望ましい 今すぐ弁護士に依頼することが望ましい
- 今すぐ弁護士度
- 簡単に解決できる見込み やや簡単に解決できる見込み 解決できる見込みあり 解決するのがやや難しい 解決するのが難しい
- 解決難易度
旧家の相続ですと、日本刀や骨董品が出てきたり小判が出てきたりと、なかなかない事件になります。
と同時に、手続き面では大変なことも多いのです。
まず預金通帳です。銀行の統廃合が進む前の口座ですと、現在は存在しない銀行名の通帳になります。新銀行に問い合わせることになりますが、手続きがスムーズにいかないことも。
株券は電子化以前のものが残っていて、証券会社でも現在の権利関係を把握していないことがあります。
確認をするときには、形式的な名義人の協力が必要です。亡くなっている方が形式的な名義人の場合は、相続人の申請で問題が無いのですが、存命中の方が名義人ですとその方本人が問い合わせ手続きなどを進めることになります。
叔父との不仲などで協力を得ることが難しい場合は、部分的に手続きを進めることが難しい場合もあります。
何世代も相続が重なっていて、分割が未済の相続がある場合には、相続財産の範囲が問題になります。
場合によっては、前の相続の遺産分割を完了させてから、初めて今回の相続に取り掛からなくてはいけません。
前の相続の遺産分割を完了させるためには叔父や叔母とのコミュニケーションが必要になってきますし、もめれば遺産分割調停を経る必要もあります。
そうこうするうちに、相続税の申告期限である10か月はあっという間に過ぎていきます。
早め早めに進めていくことが重要です。
ここがポイント!
何世代も相続が重なっていて、分割が未済の相続がある場合には、手続き完了までに時間がかかります。
相続税の申告期限も見据えて、早めの対応が肝要です。
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