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遺言による遺産分割遺産分割の弁護士

     

遺言による遺産分割遺産分割の方法

遺言は遺産分割に優先

被相続人の遺言が見つかった場合は、遺言が遺産分割協議に優先します。遺言によって、法定相続分とは異なった相続分の指定をすることができますし、相続人以外の者に財産を残す遺贈を行うこともできますので、被相続人が遺言を作成していたかどうかで、遺産分割の方法や内容は大きく違ってきます。

法定遺言事項

遺言によって法律的に有効に実現することができる事項は法律で規定されています。これを法定遺言事項といいます。つまり、遺言書に法定遺言事項以外のことが書いてあれば、法的効力が当然に生じるわけではありませんので、従うかどうかは相続人次第と言えます。ただし、法的効力がないからといって遺産分割に際してそれらを無視してしまうのも、遺言者の意思を尊重しないことになるので配慮するべきといえるでしょう。

遺言事項効果







子の認知遺言者の死亡と同時に効力を生じる。
必ず遺言執行者が、その就任から10日以内に、認知に関する遺言の謄本を添付して、認知の届出をしなければならない。
未成年後見人の指定
未成年後見監督人の指定
未成年後見人・未成年後見監督人の指定をすること。遺言者の他に親権者がいる場合はできない。







相続人の廃除・廃除の取消し廃除によって相続権をなくすことができる。
必ず、遺言が効力を生じた後、遺言執行者が裁判所に請求しなければならない。廃除は相続人の死亡時に遡って効力を生ずる。
相続分の指定
または指定の委託
法定相続分と違う相続分を指定すること、それを第三者に依頼することができる。ただし、遺留分に反することができない。
遺産分割方法の指定
または指定の委託
各相続人にどんなものを相続させるか指定すること、それを第三者に依頼することができる。
遺産分割の禁止相続開始から5年間に限り分割を禁止するよう指定することができる。
特別受益の持戻しの免除持戻しは、相続人間の衡平を図るために行うものである。被相続人に免除の意思がある場合は、生前贈与分を相続財産に組み入れなくてもよい。ただし、遺留分に反することができない。
相続人相互の担保責任の指定担保責任の範囲を変更することができる。指定がない場合は、相続分に応じて、担保責任を負うことになる。
遺留分減殺方法の指定遺贈の減殺の順序や割合を決めること
遺贈相続人以外の人にも財産を残すことができる。
遺贈には特定遺贈と包括遺贈がある。









寄付行為財団法人を設立するための手続を寄付行為という。
信託の設定信託銀行に財産を管理・運用してもらうこと
遺言執行者の指定
または指定の委託
遺言執行者を指定すること、それを第三者に依頼すること


祭祀主宰者の指定系譜、祭具、墓などを承継する人を指定できる
生命保険の受取人の変更生命保険の受取人を変更すること
認知

遺言で、子の認知を行うことができます。遺言で認知がある場合は、遺言執行者が認知の届出をなす必要があります。遺産分割を要する場合は、遺言で認知を受けた者を加えて行う必要があります。ただし、遺産分割協議後に遺言が発見された場合、認知された子は、遺産分割の無効や再分割を主張することはできず、他の相続人に対して遺産総額に対する相続分に応じた価値に当たる金銭的な支払いを共同相続人に求める価額賠償請求ができるにすぎないと考えられています。

廃除および廃除の取消し

遺言で、廃除および廃除の取消しを行うことができます。ただし、直ちに廃除の効力が生じる訳ではなく、遺言執行者の家庭裁判所に対する請求により廃除または廃除の取消しの審判がなされ、決定が出されたときに初めて効力が生じます。被廃除者を加えた遺産分割協議や廃除の取消しが認められた者が除かれた遺産分割協議はそれぞれ無効になりますので、遺産分割協議は、廃除や廃除の取消しが確定するまで待ってから行うことをお勧めします。

相続分の指定

遺言により、法定相続分と異なる相続分を指定することができます。相続分が指定された場合、遺産分割に際してはこの指定された割合が法定相続分に優先します。

特定遺贈

特定遺贈とは、相続財産の中の指定された特定財産を無償で譲与することをいいます。特定遺贈がなされていれば、遺言の効力発生と同時に、受遺者(遺贈をうける者)がその財産を取得することになります。よって、その財産が除かれた残りの遺産について遺産分割協議を行うことになります。

包括遺贈

包括遺贈には、相続財産を1人の者に全部遺贈する包括遺贈と分数的割合をもって遺贈される割合的包括遺贈があります。前者は遺産分割協議を必要とせず、受遺者が全財産を取得することになります。包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有しますので、遺産分割を行う際は、相続人以外の包括受遺者を含めて遺産分割協議を行うことになります。

遺言執行者の指定

遺言で遺言執行者が指定されている場合は、遺言執行者が、相続人に代わって遺言どおりの執行を行います。相続財産の管理処分について絶対的な権限がありますので、相続人は遺言の執行を妨げることができなくなります。例えば、共同相続人の全員の同意で、遺言を無視した遺産分割を行うとした場合でも、遺言で遺言執行者が指定されている場合は、執行者の許可が必要となります。

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遺言の種類と調査方法

被相続人の遺言が見つかった場合は、遺言が遺産分割協議に優先します。よって、被相続人が遺言を作成していたかどうかで、遺産分割の方法や内容は大きく違ってきます。例えば、遺言で認知があった場合、相続開始と同時にその子も相続人としての地位を取得することになり、結果法定相続人および相続分に違いが出てきます。また、遺言で遺贈がなされていたら、相続人以外に財産を受け取る権利を持つ人がいたことになりますし、相続分の指定があれば、法定相続分に優先して、遺言どおり遺産分割が行われることになります。

このように遺産分割前に遺言の存否と内容を確認することは重要なポイントとなります。

遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つの種類があり、その特徴と遺言の調査方法は以下のとおりです。

自筆証書遺言・秘密証書遺言

自筆証書遺言の特徴はいつでもどこでも簡単に作成できることであり、秘密証書遺言の特徴は、遺言の内容を遺言者以外に知られることなく作成できることです。ただし、それぞれ要件を満たさない場合は、遺言が無効になる危険性がありますし、遺言書の検認の手続が必要なため、遺言が見つかったからといってすぐに遺産分割を行うことはできませんので、注意しましょう。

また自筆証書遺言も秘密証書遺言もたいていは遺言者本人が保管しておりますので、遺言書が紛失して見つからない可能性もあります。残念ながら遺言書が紛失してしまえば、遺言の内容を知る術はなくなります。

公正証書遺言

公正証書遺言は公証役場で作成するもので、遺言が無効となる不安が少ないこと、紛失しても公証役場で謄本請求ができるなどの特徴があります。また遺言書の検認手続は不要なため、遺言の発見と同時に遺産分割手続き開始することもできます。

公正証書遺言は、遺言者の生存中は、公証人の守秘義務との関係で、推定相続人の公正証書遺言の原本の閲覧、謄本交付請求は認められていません。被相続人の死後は、公証役場が特定され、遺言者の氏名、遺言をした年月日、公正証書の番号等が明らかであれば閲覧、正・謄本の交付を請求ができます。

以前は、作成したことは分かっていても、どこの公証役場で作成したか不明の場合には、公正証書遺言の存在を確認することはほとんど不可能でしたが、昭和64年1月から実施された遺言検索制度により、現在は確認ができるようになっています。この制度は、公証人が公正証書遺言を作成したときや秘密証書遺言の方式に関する取扱いをしたときは、日本公証人連合会本部のコンピューターに登録するというもので、遺言者の死亡後に一定の要件のもとに遺言書の存否と遺言書の内容を教示するというものです。

被相続人の死後、公正証書遺言の存否や内容が不明な場合は、相続人等の利害関係人が必要書類を揃えて、最寄りの公証役場で公正証書遺言の存否を確認します。作成されている場合には、作成年月日や作成した公証人が判明し、公正証書遺言の原本は、作成した公証役場で保管されているので、次に当該公証役場にて謄本を入手することになります。

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遺言の検認手続

被相続人が残した遺言が、自筆証書遺言や秘密証書遺言であった場合、まず検認手続が必要になります。(公正証書遺言の場合は検認手続が不要です。)検認手続は、相続人に対して遺言の存在と内容を知らせるとともに、遺言の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防ぐ手続きをいいます。遺言の内容を実現するには検認手続は不可欠で、例えば、検認手続を経ていない自筆証書遺言に基づいて不動産の登記をしようとしても、登記所では受け付けてもらえません。

検認の手続

遺言書を発見した相続人や遺言書を預かっている人が、遺言者が死亡したことを知ったときは、遅滞なく家庭裁判所にその遺言書を添えて検認の申立てをします。

遺言書が封印されていてもいなくても検認手続は必要です。遺言書に封がされているときは勝手に開封することが禁じられており、家庭裁判所は、相続人や利害関係者を立ち会わせたうえで、遺言書を開封し、遺言の方式に関する事実を調査して調書を作成します。誤って開封してしまった場合でも、遺言の効力には影響がありませんが、検認の申し立てをしなかったり、故意に遺言書を開封したりしたときは、5万円以下の過料に処せられる場合があります。また、遺言書を発見した時に隠したり捨てたり、変造したりすると、法定相続人の場合は、相続人の地位を失うこともあります。検認を終えた遺言書は、申し立てをすればその旨の証明がなされます。

検認手続は、遺言の有効無効を判断するものではありませんので、遺言者が書いたものではないとか、自由な意思で書いたものではない、遺言能力に欠けていたなどとして遺言の無効を主張する場合には別に訴訟手続きを行う必要があります。

遺言書検認手続申立
遺言書検認申立書
申 立 人遺言書の保管者
申 立 先被相続人(遺言者)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
申立時期相続の開始を知った後、遅滞なく
申立費用収入印紙800円 予納郵券(郵便切手)
添付資料
  • 遺言者の出生から死亡に至るまでの一連の戸籍謄本(改正原戸籍含む)
  • 住民票の除票
  • 申立人および相手方の戸籍謄本・住民票
  • 遺言書(写し)※期日に原本を持参

※必要書類、郵券につきましては裁判所によって異なる場合がありますので、申立て前に必ず家庭裁判所に問い合わせてから行いましょう。

検認申立後の手続の流れ
  • (1)遺言書検認申立書および添付資料、申立費用を裁判所に提出します。
  • (2)家庭裁判所から申立人・相続人等に期日通知書が送付されます。なお期日には全員が立ち会う必要はありません。
  • (3)出頭者の前で封書を開封し遺言書の検認がされ、裁判所書記官が検認調書を作成します。
  • (4)検認に立ち会わなかった相続人等に対しては検認を行った旨の通知書が送付されます。
  • (5)申立てにより遺言書に検認済みであることの証明文を付して申立人に交付されます。
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遺言の有効性を争う場合

遺言は、法定の方式を欠いていたり、遺言能力が欠けていたりすると無効となります。ただし、要式が欠けていたとしても相続人全員で遺言者の意思を尊重しようと思えば、そのまま遺言内容通り実現することも可能です。遺言内容に不公平がある場合や、もともと相続人間の仲が良くない場合などは、当該遺言によって不利な立場の相続人は、必ず遺言の無効を主張してくるでしょうし、逆に有利な立場の相続人は、遺言どおりの遺産分割を希望しますので、遺言の有効性は相続トラブルの素となります。

遺言の有効無効について、遺言無効確認を調停で申立てることができます。ただし、相続人以外の者が当事者になる場合は、家事調停では行うことができませんので、遺言無効確認請求訴訟(民事事件)を行う必要があります。なお、遺言者の存命中は、遺言無効確認の訴えはできません。

遺言の要式が不備な場合

遺言は一定の要式に従った法律行為のため、要式を欠く遺言書による遺言は無効となります。例えば、自筆証書遺言の場合、遺言の全文、日付、署名が自書していなければ有効ではありません。つまり、本人の自筆でない自筆証書遺言は無効となります。本人の自筆であるかどうかを争うには、本人の手帳や日記など比較できる材料を用意し、筆跡鑑定を専門家に依頼します。

遺言者の遺言能力がない場合

遺言者に遺言能力がない場合、つまり自分の行為の結果を判断できる精神能力がない場合は、その遺言は無効となります。遺言者の自由な意思に基づくものと言えないからです。遺言能力を争うケースとして、遺言者が痴ほう症のため無効だと主張する場合がありますが、痴ほう症といっても当然に遺言能力がない者としてみなされるわけではありません。遺言時に遺言の内容が理解できる状態であれば、その遺言は有効なものとされます。その判断は難しく、様々な要素を考慮した上で、事例ごとに判断されます。

なお、公証人が介入する公正証書遺言であっても、裁判所が無効であると判断した事例(最高裁判所昭和51年1月16日判決)もあるようです。

遺言能力について争う場合は、遺言時の遺言者の遺言能力を証明するために医師の証言や当時の遺言者のカルテなどが必要となります。

錯誤による場合

遺言者が錯誤に基づいて遺言を残した場合は無効となります。錯誤とは、人の認識したこととその認識の対象である客観的な事実が一致しないこと、をいいます。つまり勘違いで書かれた遺言は無効となります。また遺言者が第三者より詐欺、脅迫を受けた結果なされた遺言は取り消すことができます。

公序良俗違反

公序良俗に反した遺言(社会の一般的秩序や倫理・道徳に違反している遺言)は無効です。

※遺言の有効性を調停、もしくは裁判で争う場合は、専門知識が必要な場合がありますので、弁護士などの法律専門家に相談の上、行うことをお勧めします。

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遺言による遺産分割についての問題

相続分および遺留分を無視した内容の遺言の場合

遺言で相続分の指定や遺産分割の指定がある場合、特定の相続人や受遺者に財産が偏ることがあります。多く相続できる相続人にとっては問題はありませんが、少ない相続人にとっては当然に不満が残ります。しかし、相続分が不公平だからといって、それだけで遺言の無効を主張することはできません。そもそも遺言で、法定相続分とは違う相続分を指定することは可能とされていますので、どんなに不公平な内容の遺言であっても無効になるわけではありあません。ただし、遺留分を侵害しているような内容の遺言である場合は、遺留分権利者が遺留分減殺請求を行うことができます。

複数の遺言書がみつかった場合

原則として、遺言者の死亡した時点に一番近い時期に作成された遺言が効力を持ちます。

ただし、前後2通の遺言で同じ事柄について、異なる処分をしている場合には、後の遺言で前の遺言が変更されたとみなされます。これは抵触する部分についてのみ取り消されただけで、前の遺言の全てが取り消されるわけではありません。

また前後2通の遺言で、異なる事柄について処分している場合は、作成時期の異なる数通の遺言であっても、どの遺言も効力があることになります。なお自筆証書・公正証書・秘密証書などの方式の違いによる効力の優劣はありません。

遺産分割後に遺言がみつかった場合

遺産分割協議で遺産分割をし、相続手続きを済ませた後に、遺言があることが判明することもありえます。出てきた遺言が有効なものであれば、原則として遺言が優先します。もっとも相続人全員が、遺言の存在を知り、その内容を正しく理解した上で、全員の同意をもって、遺言に反する遺産分割協議をすることで、すでにした遺産分割協議を維持することも可能です。ただし、相続人等のうち1人でも遺言を理由に、遺産分割協議に異議を唱えれば原則として遺産分割のやり直しになります。

また、遺言による廃除があった場合で、被廃除者を加えた遺産分割協議や遺言で廃除の取消しがあった相続人が除かれた遺産分割協議はそれぞれ無効になります。ただし、廃除および廃除の取消しの遺言の場合は、直ちに廃除の効力が生ずるのではなく、遺言執行者の家庭裁判所に対する請求により廃除または廃除の取消しの審判がなされ、これが確定することによってその効力が生じることとなります。

遺言による認知があった場合で被認知者を無視した遺産分割協議や、すでに遺産分割が終了し財産を処分済みの場合は、価額賠償の請求ができるのみとする説が有力です。

遺言を無視して遺産分割を行いたい場合

遺言がある場合はその遺言内容に従って、遺産分割を行うのが原則です。ただし、相続人全員の同意があれば、遺言と異なる遺産分割が可能となります。この「全員の同意」には、受遺者の同意も含みますので、もし遺言に相続人以外への遺贈がある場合は、受遺者の同意が必ず必要になります。遺言と異なる遺産分割は、受遺者がいったん遺贈の放棄をし、その後に相続人間で分割協議が成立したと考えることができます。受遺者の同意は遺贈の放棄をすることを意味しますので、簡単にはいかないケースが多いようです。

当該遺言に遺言執行者が指定されている場合

遺言執行者とは、相続財産の管理処分について絶対的な権限がありますので、相続人は当該遺言の執行を妨げることができません。よって、いくら相続人・受遺者全員の同意があったとしても、遺言執行者の意見を聞かずに、遺言を無視した遺産分割を行うことはできませんので注意しましょう。

遺言どおりの遺産分割の手続きが大変な場合

遺言どおりに遺産分割をする場合は、相続人全員で執行するのが原則です。相続手続きは各財産ごとに異なり、財産の種類によっては相続人全員の印鑑証明や戸籍謄本などが必要になります。その都度、相続人全員の協力が必要となるととても手続きが大変です。共同相続人の仲がよく、また近隣に住んでいるならまだしも、相続人の間で疎遠になっている人がいる場合は手続きが大変になります。

このような場合、「遺言執行者」が選任されていると、相続手続きの一切を遺言執行者が単独で行うことができます。つまり、相続人の手を煩わせることなく、迅速に手続きが行えるのです。遺言執行者は遺言で指定されていない場合は家庭裁判所への選任申立を経て選任することができます。遺言執行者が選任されると、相続人は執行権を失い、勝手に遺言を執行することができなくなります。

選任にあたっては、家庭裁判所は、遺言執行者となるべき者の意見を聞いた上で、選任の審判を決定します。遺言執行者に指定された者は諾否の自由がありますが、遺言執行者に就任した場合は、ただちにその任務を行わなくてはなりません。

遺言執行者を解任したい場合

遺言執行者がその任務を怠ったときその他正当な事由があるときは、利害関係人は、遺言執行者の解任を家庭裁判所に請求することができます。また遺言執行者自身にも正当な事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞することができます。

「正当な事由」とは、たとえば、遺言執行者が病気になったため、遺言執行者としての職務を遂行できなくなった、などが考えられます。

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