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【遺産分割の前と後、いつ不動産を売却すべきか】不動産を相続する際のポイント[POSTED]:2018-10-22

【遺産分割の前と後、いつ不動産を売却すべきか】不動産を相続する際のポイント

相続税を払うために不動産を売却した場合でも、譲渡所得税の対象に

親と同居していた長男が実家不動産を相続するものの、相続財産は1億円相当の実家不動産と現金1,000万円のみで、もう一人の相続人である二男は法定相続分以下の1,000万円を相続するケースで、一旦は実家不動産を長男が、現金を二男が相続したという内容で遺産分割協議書を作成し、その内容で相続税を申告・納付。長男自身の預金を崩して、二男に法定相続分の不足分4,500万円を支払ったというケースを基に考えてみましょう。
代償分割した旨を遺産分割協議書に記載し、贈与税の負担を免れたとしても、遺産分割後に長男が相続した不動産を売却した場合、注意すべき点があります。
長男が不動産を売却し、譲渡所得が発生した場合には、長男に譲渡所得税が課せられるのです。
土地や建物を売却して得た所得を譲渡所得といいますが、譲渡所得に対しては給与所得や事業所得と分離して別途、所得税と住民税が課せられます。
例えば、相続税を払うために不動産を売却した場合でも、譲渡所得税の対象になってしまいます。

不動産売却が遺産分割の前か後かで大きな違いが

被相続人の生前に不動産を売却していれば、その売却の時に課せられた譲渡所得税の分だけ相続財産が減少することになりますから、相続人が取得する額も自ずと少なくなります。
不動産のままの状態で相続財産として計上されたとしても、その不動産を売却して譲渡所得税を支払った後で分割するのか、相続人のうちの一人がその不動産を相続し、他の相続人に代償金を支払うという方法で分割するのかによって、各相続人が実際に手にすることになる財産額に違いが生じます。
相続においては、遺産分割の方法・内容や遺産分割後の行動により、相続税に加えて贈与税や所得税が課せられることもあるのです。
特に不動産を相続する場合には、その後売却するのかどうかという点も重要なポイントとなります。 

遺産分割協議書は相続税額を左右する

遺産分割協議書は相続手続きに必要な書類であることにとどまらず、相続税の納税額を左右する重要な書面であるといえます。
納税のことも考慮したうえで、どの財産を相続するのか決定し、遺産分割協議書に署名押印してもよいかを慎重に検討する必要があるのです。

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