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相続税には納付期限があります。相続開始から10カ月以内、つまり被相続人が亡くなってから10カ月以内、もしくは、被相続人の死亡を知ったときから10カ月とされています。

10カ月と聞くと一見長いようにも感じますが、相続開始からの10カ月はあっという間に過ぎ去ります。相続人が1人であれば問題はありませんが、複数人いた場合はそう簡単に遺産分割は終わりません。相続税は遺産分割が終わっていない場合でも、10カ月以内に申告しなければならないのです。

そもそも相続税とは

相続は、財産の持っている人が亡くなったとき、その人の財産（現金や不動産など）を配偶者や子どもなどが引き継ぐことです。

その引き継ぐ際に発生するのが相続税です。

日本の国内に住所がある相続人は、相続財産が国内外どこにあるかを問わず、すべての財産を引き継ぐ際に相続税がかかります。国内に住所がない相続人は、相続した財産のうち、日本の国内にある財産だけに相続税がかかります。

相続税の納付が遅れたらどうなる？

では、相続税の申告・納付が遅れてしまうとどうなってしまうのか。

相続税には、税額控除があり、
・配偶者控除
・小規模宅地等の特例
・特定計画山林についての特例
・特定事業用資産の特例

上記４つの控除が受けられます。
しかし、10カ月を過ぎてしまうとこの控除を受けることができなくなってしまうのです。

どれくらい損をするのか

控除が受けられないとどれくらいの損失があるのかを一番身近な配偶者控除を例に見ていきましょう。

 

 

配偶者控除とは、配偶者が相続する財産が１億6,000万円まで、もしくは民法で定められた法定相続分の範囲内で法定相続分の範囲内であれば税金が控除されるものです。

例えば…

 

 

この例では配偶者控除によって1,700万円の相続税が控除されることになり、かなりの額が控除されることがお分かりになるかと思います。

ちなみに
30%の税率と、700万円の控除額は下記のように定められています。

相続税の算定表

法定相続分に応ずる取得金額	税率	控除額
1,000万円以下	10％	―
1,000万円超～3,000万円以下	15％	50万円
3,000万円超～5,000万円以下	20％	200万円
5,000万円超～１億円以下	30％	700万円
１億円超～２億円以下	40％	1,700万円
２億円超～３億円以下	45％	2,700万円
３億円超～６億円以下	50％	4,200万円
６億円超～	55％	7,200万円

 

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• 2021-08-31
• [CATEGORY]：
• [TAG]：控除,相続税申告,財産,相続税,配偶者控除,不動産
• [AUTHOR]：遺産相続の弁護士･税理士 長谷川裕雅ブログ