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【税理士は数字に着目して評価される】相続税理士に一番求められるもの[POSTED]:2019-01-30
相続税申告において依頼者が考える最適解
依頼者が税理士に一番求めることは、おそらくは最適解である最終的な数字を正しく速やかに出すことではないでしょうか。
依頼者の立場から考える最適解は、「誰が、どの財産を、どのように相続すると節税効果が最大になるか」でしょう。
もちろん、税務申告はそんなに単純なものではありません。
唯一絶対の最適解が存在するわけではなく、税理士によって考え方が異なります。広大地評価ができるかどうかなど、不動産の評価においては、税理士によって考え方が大きく変わります。
判断が微妙な事案においては、特例の適用をするかしないかで税理士の個性も出ます。
デジタルな世界というイメージの相続税理士
「行列のできる法律相談所」という事件に対する法律家の考え方を聞く(ということになっているものの、最近はどうやら法律とは無縁の番組になっているようです)テレビ番組がありますが、この番組によってつまびらかになったのは、法律は画一的に答えが出るものではないということです。
100人の弁護士がいれば100とおりの考え方が成立するのであり、問題に対して機械的に一つの答えを自動販売機のように出せるものではないのです。
税理士も税法を扱うので、税理士によって答えにばらつきが出ることはままあります。
にもかかわらず、税理士に対する世間のイメージは、唯一絶対の最適解を、画一的に出してくれるというものではないでしょうか。
なぜこのように税理士業務をデジタル的にみる傾向があるかというと、税理士が最終的には数字を扱う職業であることも大きく影響していると思われます。
過程はともかく、最終的な仕事の成果物は申告書に書かれる数字という形で結実します。
結果の数字だけに注目が集まりがちなので、デジタル的な発想になってくるのかもしれません。
このように税理士の仕事の中心となる申告業務では、成果物が数字となって表れます。
やはりデジタルの世界というイメージは強いといえるでしょう。
相続税理士は見解の違いという説明が難しい
弁護士の場合、同業が検証しても、見解の違いということがありますので、たとえ弁護士によって意見やアドバイスに違いがあったとしても、それも一つの考え方であるという落ち着き方になることが一般的です。
税理士の場合は見解が数字で現れるため、見解の違い、やり方の違いという説明が難しいのです。
土地の評価も考え方の違いという説明ができないわけではないでしょうが、結果的に還付金が戻ってきてしまえば、評価減を試みなかった税理士のやり方は間違いであったと依頼者にはみなされるでしょう。
結果が重要であって、数字が間違っていれば頑張っても褒められることはありません。
その数字を出すために税理士がかなりの時間を要するにもかかわらず、依頼者はその数字一点だけを注目して評価します。
手続きを依頼しているという考えが強いためにプロセス重視で考えてくれないのです。
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