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不動産相続において税率が優遇されるためには

土地や建物の売却金額から取得費と譲渡費用を差し引いた課税譲渡所得に所定の税率を掛けると、譲渡所得にかかる所得税と住民税が算出できます。
税額＝課税譲渡所得×税率（所得税・住民税）
この税率は譲渡した土地や建物を所有していた期間によって違ってきます。
◎長期譲渡所得　譲渡した年の１月１日現在で所有期間が５年を超えるもの
◎短期譲渡所得　譲渡した年の１月２日現在で所有期間が５年以下のもの
土地や建物の譲渡所得はこの２つに分類されます。
長期譲渡所得は所得税15％＋住民税5％（合計20％）が課税されて、短期譲渡所得は所得税30％＋住民税9％（合計39％）が課税されます。
そのため所有期間が５年を超える長期譲渡所得のほうが税率はずっと優遇されているのです。
ここで言う「所有期間」というのは、土地や建物を取得した日から引き続き所有していた期間のことです。

相続で不動産を取得した場合の注意点

勘違いしやすいのは相続や贈与で不動産を取得した場合です。
たとえば親の自宅不動産を子供が相続した場合、相続した日から子供の所有期間が始まるわけではありません。
相続や贈与で取得した財産については、取得費と同じように、取得時期も引き継がれます。
つまり、被相続人や贈与者が取得した日から計算してよいことになっています。
次のようなケースは注意が必要です。
被相続人が４年前に取得した不動産を相続したとします。
これを「５年も待てない」と勘違いしてすぐに売却してしまうと、所有期間４年で短期譲渡所得になるので39％の税金がかかってしまいます。
１年待って所有期間が５年を超えてから売却すれば長期譲渡所得になるので、税率は半分近くになります。

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• 2019-06-25
• [CATEGORY]： 不動産相続編,相続税編
• [TAG]：短期譲渡所得,長期譲渡所得,不動産相続,相続,贈与,不動産
• [AUTHOR]：遺産相続の弁護士･税理士 永田町法律税務事務所