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【遺留分を請求するには、自ら請求する行為が必要】遺言作成で問題となる遺留分[POSTED]:2018-07-06
「遺留分」について詳しく説明しましょう。
現在、相続法の改正が法務省の法制審議会で議論されています。
平成28年6月には「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案」が作成されました。
そこに挙げられた5つのテーマのうちの1つが「遺留分制度に関する見直し」です。
まず、遺留分とは何かを説明しましょう。
民法では、「兄弟姉妹以外の相続人(つまり、配偶者・子・父母)は、遺留分として一定割合の額を受ける」と定めています。
その割合は、亡くなった人の父母だけが相続人になる場合は全財産の3分の1、それ以外の場合は全財産の2分の1とされています。
より具体的にいうと、亡くなった人が「自分の財産はすべて長男に相続させる」という遺言を残した場合でも、妻や次男、長女といった他の法定相続人が、遺留分制度に基づいて一定限度の財産の配分を請求できるのです。
各相続人の具体的な遺留分は、前記の遺留分に法定相続分の割合をかけたものとなります。
注意が必要なのは、この遺留分の請求権は法律用語で「形成権」といい、何もしなくても認められるわけではなく、「自分には遺留分を受け取る権利がある」と裁判所に申し立てるなど、自ら請求する行為が必要である点です。
自分の遺留分が侵害されていることを知ったときから1年を経過するか、相続が開始されたときから10年を経過すると主張する権利を失います。
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