遺産分割調停中の法事

遺産分割調停中の法事

[投稿日]: [投稿者]:
[サブカテゴリ]:

遺産分割調停中の法事

相談者からの相談内容

遺産分割調停の最中なのですが、遺産分割の本題以外の部分で問題が生じています。 父が亡くなり、後妻を相手に、前妻の子である私が遺産分割調停を申し立てています。 もともと遺産分割調停を申し立てる前から問題が多く、葬儀の時も家に立ち入らせてもらえなかったのです。 離婚したとはいえ、父は私の父なので、私にも父を弔う権利があるはずです。 新盆を前に、やはり家には立ち入らせないといわれています。 どうしてそんなことを言う権利が後妻にあるのかわかりません。 また父の残した日記についても、半分は私が管理しているのですが、すべて渡すように言われています。 遺産分割調停の最中で財産の遺産分割のみならず、このようなことで争いがどんどん出てきます。 いったいどのように対応したらよろしいでしょうか。
弁護士からの
一言アドバイス
「学ぶ」コーナーでまずは勉強 頃合を見計らって弁護士に依頼 状況によって弁護士に依頼 至急弁護士に依頼することが望ましい 今すぐ弁護士に依頼することが望ましい
今すぐ弁護士度
簡単に解決できる見込み やや簡単に解決できる見込み 解決できる見込みあり 解決するのがやや難しい 解決するのが難しい
解決難易度

遺産分割調停の中では解決できない

遺産分割調停の途中ということですが、遺産分割だけではなく、対立当事者同士で問題が次から次へと出てくることがあります。
日記については形見分けの問題になります。
形見分けは遺産分割の問題とは一応別の問題で、遺産分割の話にはなりません。
通常は動産が対象になりますが、高価なものについては形見分けではなく遺産分割の話して扱われます。
日記については遺産分割というよりも、形見分けの話ですが、どちらがどれだけ引き継ぐかということについては、話し合いで解決をせざるを得ません。
よくあるのが、日記の中に生前の財産処分などの証拠が記述として残されている場合。
相続財産の範囲を争ったり、財産の使い込みを争ったりする場合に、日記を証拠として使いたいという意図のもとで綱引きが行われます。
最初に日記を確保している側がリードするという側面が否めません。
次に新盆ですが、お父様の生前の実家に立ち入らせるかどうかを決定する管理権は、究極のところ実家に住んでる後妻の方にあるので、家に立ち入らせるかどうかを判断されるのは仕方がない側面があります。
祭祀承継に係る事項は別途、祭祀承継に係る調停が用意されていますが、一般的に利用されていません。
生活実態として、生前のお父様が最後まで一緒にいたのがご際のかたであった場合は、その点をある程度は重視することにあるでしょう。

ここがポイント!

形見分けと祭祀承継は遺産分割とは別の話

遺産分割調停の中ですべてを解決できるわけではない。

[投稿日]: [投稿者]:永田町法律税務事務所

この記事が参考になった方はクリック!

同じカテゴリーの相続相談事例 [カテゴリー:遺産分割編]

2019-08-20[カテゴリー]:
【非協力的な共同相続人】遺産分割協議後に遺産分割協議の実現に協力してもらえない
長くかかった遺産分割協議が終わりました。 ここまで来るのにやっとだったのですが、兄が遺産分割協議を実現するのに必要な手続きに協力してもらえません。 相続税もこれから協力して修正申告をしなければならないのに、コミュニケーションができない状態です。 金融機関での手続きに必要な書類を用…[サブカテゴリー]:
2019-08-20[カテゴリー]:
一部の相続人が勝手に相続財産を売却したり、自分名義の口座に移し替えたりしようとし…
祖母が亡くなり、相続が発生しました。 祖父や祖母の息子(私の父親)は既に他界しているので、相続人は祖母の孫である私たち3人姉妹です。祖母の遺産は約9000万円の預金と千代田区の実家不動産でした。 長女である私としては、姉妹間のことですし、特に争いごとにしたくなかったの…[サブカテゴリー]:
N家の事例:家系図参考になった!4
2019-08-20[カテゴリー]:
家族内ドロボーと遺言無効はどう戦う?【優先的に主張すべきなのは】
相続発生前に兄が亡父の預金から無断で引き出しをしていました。 相続開始後も預金の引き出した形跡があります。 無断引き出しを追及しようとしたところ、遺言があることが判明しました。 遺言の内容は兄に一方的に有利な内容で、全ての財産を兄が相続するというものです。 遺言作成当時は父が認知…[サブカテゴリー]:
2019-08-20[カテゴリー]:
相続人の配偶者が口を挟んできており、話し合いが紛糾している。このままでは膠着状態…
遺産分割調停を進めているのですが、なかなか順調に進みません。 父が亡くなり、相続人は母と2人姉妹なのですが、姉だけが細かいことにこだわって紛糾してしまうのです。 特に姉の夫が、話をややこしくしています。分割方法や振り込み方法などについても、いちいち議題になってしまいま…[サブカテゴリー]:
R家の事例:家系図参考になった!3
2019-08-20[カテゴリー]:
亡き母の土地を無償で借りてきた妹が、土地の評価をめぐって図々しい主張をしている。
母の相続について相談したいです。 妹夫婦は母の土地に家を建て、30年間母とその家で同居してきました。 家は妹と義弟の共有名義になっていると聞いています。 妹夫婦は母に地代を支払っておらず、母も妹夫婦に家賃を支払っていなかったそうです。 昨年母が亡くなりました。 相続…[サブカテゴリー]:
N家の事例:家系図参考になった!5

参考にしたい相続関連記事

2019-08-20
京都遺言事件【一澤帆布】
2通の遺言が存在 一澤帆布は、厚布でできた帆布カバンで有名な1905年創業の京都の老舗カバンメーカー。創業者の一澤喜兵衛氏は、シャツや道具入れの製造を中心に行っていたが、 2代目一澤常次郎…
2019-05-12
【自用地と評価されてしまう可能性も】親子間の使用貸借は相続税申告において貸家建付…
不動産相続で問題となりやすい使用貸借 一般に、他人の土地を借りて建物を建てる場合、「地代」を土地の所有者に支払います。地代は土地の使用者が所有者に支払う利用料のようなものです。地代を払った…
2019-11-28
Q34.公正証書でないとだめか
無難だが高コスト。書き直しには向かない。腰が重くなる。重要なもののみ利用。 自筆証書遺言が法改正により利用しやすくなったことはすでに述べたが、やはり一般的に作成を勧められる…
2016-09-05
【胎児が問題になる相続】法定相続人を刑法と民法で考える
相続ではなく刑法では? 相続の話から離れますが、刑法では、胎児はどのように扱われているでしょうか。例えば、「人」を殺害した場合に問われる殺人罪は、胎児を対象としていません。刑法では、胎児の…
2019-08-19
相続財産を把握する -相続財産の確定
相続財産を把握する相続財産の確定 まず、被相続人の財産について整理し、財産リストを作成しましょう。財産リストを作成し、被相続人がどんな財産を持っているかが明らかになれば、どの…
2019-06-20
Q2.相続財産のうち、最も額が大きい財産は何か
不動産。現金の場合はまれ。 相続財産のうち、不動産が占める割合は50%を超えていた 統計データをとるタイミングにもよって異なり、地価が高いバブル期はもっと高かった。たいていの…
ページトップへ

カテゴリ別 相続相談一覧これまで弁護士に寄せられたカテゴリ別相続問題

遺 言
遺言無効を争う
遺留分を争う
  • 遺言無効
    確認訴訟
  • 遺留分
    減殺請求
  • 遺言執行者
    解任
だましうちで遺言を書かせる。財産の不正操作の常とう手段です。遺言無効確認の訴えや、遺留分減殺請求などにより、財産の不正操作と戦います。
遺産分割
財産の不正操作に
要注意!
  • 預金の
    無断引出
  • 名義の
    無断書換
預金を勝手に引き出したり、不動産の名義を勝手に書き換える。財産の不正操作と徹底的に戦う覚悟がある方のお力になります。
不動産相続
評価や分け方で
モメる不動産相続
  • 評 価
    トラブル
  • 分 割
    トラブル
  • 不動産の
    不正操作
分けられない財産の典型である不動産。不動産の評価について相続人間でモメます。そもそも不動産が相続財産かどうかも問題になります。不動産を独り占めする財産の不正操作と最後まで戦います。
事業承継
同族会社の
内部紛争に勝つ!
  • 取締役の
    不正追及
  • 株主総会
    の形骸化
同族会社の内部紛争や支配権争いでお悩みの方のお手伝いをします。事業を営む方の相続問題は通常の相続以上に複雑です。会社の支配権を勝ちとり、事業を守り抜きます。
国際相続
国外財産があると
どうなるの?
  • 海外財産
  • 海外在住
  • 国際結婚
相続財産が海外にある場合、手続きが複雑になります。国内財産の分け方も絡む紛争を総合的に解決します。
相続税
節税対策の
ポイントを知りたい
  • 税務調査
  • 税務訴訟
  • 相続税の
    還付
生前にどれだけ詳細にシミュレーションすることができたかで、相続税対策は決まります。遺言内容にも影響しますので、多方面からの検討をする意味でも弁護士兼税理士にお任せ下さい。