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【弁護士の個性が表れる裁判書面】相続で弁護士が作成する書面[POSTED]:2019-02-09
非類型的な裁判書面を作成する相続弁護士
弁護士の作成書面は、訴状や準備書面という日本語で書かれたものなので、非類型的なものです。
弁護士が100人いれば、100とおりの書面が出来上がります。
文章そのものだからこそ個性があるうえ、解釈論について間違っているということは基本的にはないですし、絶対的な正解もありません。
文章で書かれているからこそ、裁判官の受け止め方も変わってきます。
負け犬の遠吠えと取られても仕方がないところですが、裁判官の読解力のなさが招く敗訴もあります。
裁判官というと万能の人間のように思えるかもしれませんが、そんなことは決してありません。サラリーマン組織としては粒がそろっているほうですが、大多数の層の裁判官の能力は、決して一般の民間企業と変わりはないのです。
標準偏差が小さいということは言えますが…。
だからこそ、裁判官ならばわかってもらえるはず、という態度で書面を作成すると痛い思いをします。
重要なところを読み飛ばされないように、優秀な裁判官に当たらなくても、主張の要点が見逃されないように、うまく主張する必要があるのです。
文章で作成するといっても、時にはグラフや表を入れて、読みやすくすることは重要かもしれません。
税務訴訟などで有名な某弁護士は、数百ページもの書面を提出します。
学者の論文を引用するなどしてページを増やすのですが、下線が引かれ、ボックスで囲まれ、カラーで強調されています。膨大なので目次がつきます。
それはそれで、一つの論文然とした準備書面になるのです。
相続弁護士の個性が表れる裁判書面
解釈の余地がある部分については自由演技の幅が大きいようにも見える裁判書面ですが、自分のやり方を自由気ままに貫徹できるわけではありません。
ミスは当然露見します。
文章ですから気を付けないと誤字脱字は目につきます。
間違いの落とし穴の数は無限に存在しますから、チェック箇所が定型的な申告書よりも注意が必要になります。
事件の種類にもよりますが、依頼者からの細かいリクエストを満たしている必要があります。
申告書を作成する過程のようにブラックボックスで見えなくなっているわけではないので、すべてがガラス張りで依頼者にチェックされます。
裁判書面といっても弁護士によって個性がありますし、違う弁護士に依頼すれば必ず違う書面が出来上がります。
最終的に裁判書面の形で成果物が表れるからこそ、依頼者も弁護士の個性を認識できるのです。
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