sozoku.com相続専門の弁護士･税理士による
ワンストップサービス

現金は遺産分割の調整材料

相続財産が預金や現金だけであれば、財産評価の方法は簡単です。
預金口座の残高や手元にある現金の金額の総額が、すなわち相続財産の総額になるからです。
この場合には、「評価」という問題は生じません。
しかし実際には、相続財産には不動産や有価証券、動産などが含まれます。
むしろこれらの財産のほうが多くて、現金はごく一部であるというケースも少なくありません。
相続財産は実家不動産と現金少々、というケースが非常に多いのです。
依頼者の相続財産を見ていると、現金が豊富にあるケースは少ないように感じます。
もし現金が豊富にあるならば、現金は遺産分割の調整材料になりますので、遺産分割協議で相続人間の争いが生じたとしても、調整材料である現金を使って解決することができます。相続人間の争いが紛糾せずに済むといえるでしょう。

相続財産の大半を占める不動産

しかし、相続財産を構成するもので大きいものはむしろ、額で計算すると圧倒的に不動産です。
相続財産の構成を調べてみると、金額ベースでの約半数が不動産であるというデータもあります。
不動産価格の市場動向次第では不動産の割合はさらに上がり、土地高騰時には相続財産の約８０％が不動産であるという時代もありました。
これは日本の相続税において、不動産が特別扱いされていることもひとつの原因となっています。
日本の相続税申告において、不動産は他の財産よりも優遇されています。
富裕層の多くが不動産オーナーであるのも、このような税金の優遇措置が原因となっているのです。
現金以外の財産が相続財産の大半をしめる現状では、その財産の評価が問題になります。
そして財産評価において問題になるのは、基準時です。
財産の価額が一定であればよいのですが、経済情勢などの影響を受けて日々変化しますから、いつの時点における価額を基準に財産を評価するのかによって、違いが生じてしまうのです。

ページトップへ戻る

• 2018-09-20
• [CATEGORY]： 遺産分割編,不動産相続編,相続税編
• [TAG]：動産,弁護士兼税理士によるワンストップ相続実例,有価証券,現金,預金口座,遺産分割,不動産相続,相続税,遺産分割協議,相続財産
• [AUTHOR]：遺産相続の弁護士･税理士 永田町法律税務事務所