病気の次女のために財産を多めに相続させたい。

病気の次女のために財産を多めに相続させたい。

[投稿日]: [投稿者]:
[サブカテゴリ]:
病気の次女のために財産を多めに相続させたい。

病気の次女のために財産を多めに相続させたい。

相談者からの相談内容

私は東北地方で印刷会社を経営しています。 夫に先立たれてからは私が経営者として会社を存続させてきました。 夫婦で築き上げた会社ですが、業績は順調で、複数の不動産を所有しています。 娘が二人いて、長女は会計士をしています。 次女はサラリーマンをやっていましたが、職場での人間関係からうつ病になり、精神病院に入院するほどまでにいたってしまいました。 気がかりは次女で、このまま相続が開始してしまうと、次女の面倒を見てあげる人がいなくなってしまうのではないかと心配です。 私も高齢ですから、いつ何が起きてもおかしくありません。 長女も仕事が忙しいので、このままですと次女のことが心配です。 お金のことでもめるようなことにはしたくないですし、将来次女が困ることがないように、今のうちから対策を立てておきたいのですが、私自身も忙しいですし何から始めるべきなのかわかりません。   弁護士に依頼することでどのようなことをしてもらえますか。  
弁護士からの
一言アドバイス
「学ぶ」コーナーでまずは勉強 頃合を見計らって弁護士に依頼 状況によって弁護士に依頼 至急弁護士に依頼することが望ましい 今すぐ弁護士に依頼することが望ましい
今すぐ弁護士度
簡単に解決できる見込み やや簡単に解決できる見込み 解決できる見込みあり 解決するのがやや難しい 解決するのが難しい
解決難易度

次女の方の病状にもよりますが、次女の方に後見人をつけることを検討されてはいかがでしょうか。

後見人は、ご本人の生活や医療など、ご本人の身のまわりの事柄にも目を配りながらご本人を保護してくれます。後見人はご本人の財産管理や契約締結などの法律行為に関して保護・支援してくれますので、ご相談者が亡くなった後も安心していただけるかと思います。

お忙しいとのことですので、後見開始の申立てにつきましても、弁護士にお任せいただくことができます。

また、次女の方の今後の入院費や治療費などを考えて、お子様の相続分を決めたいとお考えであれば、遺言を作成されることをお勧めします。

次女の方に多くを相続させることになると思われますし、換価しやすい財産を相続させた方がよいと考えられますから、ご相談者の財産構成も見直す必要があるでしょう。複数の不動産をお持ちとのことですが、現在使用されていない不動産の処分を検討されてはいかがでしょうか。

相続分が少なくなる長女の方への手当も必要となります。

遺言の付言事項に遺言作成の経緯を記載して理解を求めるとともに、生命保険などを活用して遺留分侵害の問題が発生しないようにしておく必要があるでしょう。

遺言執行者として弁護士を指名しておけば、遺産分割の手続きをスムーズに行うことができます。

ここがポイント!

相続人間で相続分に差を設ける場合には、遺言作成や生命保険の活用により相続人間の調整を図り、遺留分の問題を封じておくことが重要です。

[投稿日]: [投稿者]:永田町法律税務事務所

この記事が参考になった方はクリック!

同じカテゴリーの相続相談事例 [カテゴリー:不動産相続編]

2019-08-20[カテゴリー]:
相続人ではない弟の妻が口を出してくる。
父の相続について兄弟間でもめています。 私の家は代々続く地主で、神奈川県に不動産を多数所有しており、貸しビル業も営んでいます。 相続人は私と弟の2人なのですが、何かにつけ弟の妻が口を挟んできます。 特に遺言はありません。 金融資産もあるのですが、相続税の支払いや今後の経営…[サブカテゴリー]:
S家の事例:家系図参考になった!9
2019-08-20[カテゴリー]:
自宅門扉の土地が一部、他人のものだった!【多数の相続人相手の時効主張】
相続に向けての終活をしていて、田舎の一軒家の不動産を売却しようということになりました。 不動産業者にお願いして査定をしてもらったところ、なんと門扉の土地の一部が他人のものであったことが分かりました。 今まで何十年も気づかずに使用していたのですが、買い取って自分のものにしないと売れ…[サブカテゴリー]:
2019-08-20[カテゴリー]:
共同相続人は連絡先も知らない甥たち。相続財産は自宅のみ。
父の相続について相談があります。 母は既に他界していますので、相続人は私と、亡き兄の子ども3人で、合計4人です。 相続財産は、横浜の実家不動産と預貯金6000万円です。 私は実家で父と同居していたのですが、父は晩年、腰を痛めて日常生活を送るのも不自由するようにな…[サブカテゴリー]:
O家の事例:家系図参考になった!2
2019-08-20[カテゴリー]:
預金の無断引き出しを問題にする方法
両親が残してくれた不動産について兄弟でもめています。 父は17年前に亡くなりました。 その際の相続では、父の遺産である鎌倉の実家家屋を母が相続し、実家土地を兄と私の2人で相続しました。 自宅土地は兄と私が2分の1ずつ共有ということになりました。 父の死後、母は一人暮らしを…[サブカテゴリー]:
T家の事例:家系図参考になった!10
2019-08-20[カテゴリー]:
妹が遺言のあいまいな文言を盾に、約束を守らない。
1年前に父が亡くなりました。 母はすでに他界しており、相続人は私と妹の2人です。   父は遺言を残しており、その遺言には「私の死後、自宅を売った場合には、長女に7割、次女に3割の割合で分配することとします」と書かれていました。 私としては父の意思…[サブカテゴリー]:
S家の事例:家系図参考になった!5

参考にしたい相続関連記事

2019-08-19
限定承認、相続放棄について -よくある質問 遺産分割Q&A
相続するかどうか(単純承認・相続放棄・限定承認)よくある質問 遺言Q&A 相続する場合はどのような手続が必要ですか? 限定承認や相続放棄をしないで、相続人が被相続人の…
2019-08-19
5.重要事項説明書の説明
5.重要事項説明書の説明不動産を相続した時の各種手続 宅地建物取引業法では、宅地・建物の売買契約を締結するまでの間に、不動産会社は購入予定者に対して物件と取引について重要…
2019-10-23
解任クーデターを返り討ち【佐川急便】
社長の解任と再任が決まるという異常事態 赤いフンドシ姿の「飛脚」のキャラクターロゴや、「佐川男子」でもおなじみの陸運送会社である佐川急便。1957年、佐川清氏が京都・大阪間を中心とする飛脚…
2019-10-21
【戸建て・譲渡所得税・小規模宅地等の特例】相続・遺産分割で不動産評価が複雑なわけ
不動産が相続財産に含まれていると、遺産分割はもめる。不動産が相続財産に入っているだけで、遺産分割の話し合いは長引く。不動産は相続税対策において節税アイテムとして珍重されるが、なぜ遺産分割にな…
2019-08-19
相続税の税務訴訟
1.相続税の税務調査に対する権利の救済相続税の税務訴訟 税務署長あるいは国税局長のした相続税の更正又は決定について不服がある場合、税務調査により国税当局より指摘を受けた事…
2017-11-21
遺産相続モメるベスト10 [番外編]
遺産相続でモメる原因の番外編をご紹介します。ランキングには入らなくても、知っておいてほしい知識を詳細に解説。仲の良かった家族でもトラブルになってしまう相続問題。正しい知識を身につけて…
ページトップへ

カテゴリ別 相続相談一覧これまで弁護士に寄せられたカテゴリ別相続問題

遺 言
遺言無効を争う
遺留分を争う
  • 遺言無効
    確認訴訟
  • 遺留分
    減殺請求
  • 遺言執行者
    解任
だましうちで遺言を書かせる。財産の不正操作の常とう手段です。遺言無効確認の訴えや、遺留分減殺請求などにより、財産の不正操作と戦います。
遺産分割
財産の不正操作に
要注意!
  • 預金の
    無断引出
  • 名義の
    無断書換
預金を勝手に引き出したり、不動産の名義を勝手に書き換える。財産の不正操作と徹底的に戦う覚悟がある方のお力になります。
不動産相続
評価や分け方で
モメる不動産相続
  • 評 価
    トラブル
  • 分 割
    トラブル
  • 不動産の
    不正操作
分けられない財産の典型である不動産。不動産の評価について相続人間でモメます。そもそも不動産が相続財産かどうかも問題になります。不動産を独り占めする財産の不正操作と最後まで戦います。
事業承継
同族会社の
内部紛争に勝つ!
  • 取締役の
    不正追及
  • 株主総会
    の形骸化
同族会社の内部紛争や支配権争いでお悩みの方のお手伝いをします。事業を営む方の相続問題は通常の相続以上に複雑です。会社の支配権を勝ちとり、事業を守り抜きます。
国際相続
国外財産があると
どうなるの?
  • 海外財産
  • 海外在住
  • 国際結婚
相続財産が海外にある場合、手続きが複雑になります。国内財産の分け方も絡む紛争を総合的に解決します。
相続税
節税対策の
ポイントを知りたい
  • 税務調査
  • 税務訴訟
  • 相続税の
    還付
生前にどれだけ詳細にシミュレーションすることができたかで、相続税対策は決まります。遺言内容にも影響しますので、多方面からの検討をする意味でも弁護士兼税理士にお任せ下さい。