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Q34.公正証書でないとだめか[POSTED]:2019-11-28

無難だが高コスト。書き直しには向かない。腰が重くなる。重要なもののみ利用。

自筆証書遺言が法改正により利用しやすくなったことはすでに述べたが、やはり一般的に作成を勧められるのは公正証書遺言である。
何よりも公証人の関与により無効になりにくい。
作成が簡便で一般的な相談にも乗ってもらうことができるのも大きいだろう。

ただし公正証書遺言には経済的コストという難点がある。
公正証書遺言の作成には公証人に対する報酬が発生する。
基本的に相続財産額が大きければそれだけ報酬も高くなる。
相続財産額によっては数十万単位の報酬にもなる。
これでは書き直しを検討すると毎回、同じコストがかかってしまい二の足を踏むだろう。
なかには2回目以降に報酬額を調整してくれる良心的な公証人もいるが、いずれにせよコストはかかる。

経済的コスト以外にも、公正証書遺言はいざ書こうという際の精神的ハードルが高い。
自筆証書遺言の良さは、手軽に、自宅で、思い立った時に作成できること。
公正証書遺言は公証役場に連絡し、文案のやり取りをしたうえで、予約をして、印鑑証明書などを準備する必要がある。
普段から公証役場を利用しない方にとっては、ハードルが高い。

おススメは公正証書遺言を作成したうえで、自筆証書遺言で適宜修正していくことである。
万が一、自筆証書遺言が形式的不備などで無効と判断されても、公正証書遺言が有効である限り、ある程度は安心していられる。
大きな方針を変更するときや、複雑な内容の時には公正証書遺言を利用し、細かな変更や修正は自筆証書遺言を利用する。

そもそも遺言は複数回作成をして、適宜、手直しをしていくのが良い。
公正証書遺言と自筆証書遺言の良さをそれぞれ享受していくべきである。

注意したいのが複数の遺言が作成された際の相互の効力関係である。
遺言内容に矛盾が生じていなければ両方の遺言が有効になる。
遺言内容に矛盾が生じている場合、日付の新しいものが優先する。
ただし矛盾してるかどうかは解釈によって異なることがあり、争われる恐れもある。
不安を覚えるくらいならば、従前に作成された遺言をすべて撤回する旨の文言を冒頭に入れると良い。

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  • 2019-11-28
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  • [AUTHOR]:遺産相続の弁護士・税理士 東京永田町法律事務所

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