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Q47.生前の故人の意向と異なる[POSTED]:2020-01-10

原則諾成契約だが、相続は書面主義。亡くなっているので確認しようがない。

生前の故人の意向ではこの財産は自分がもらうことになっていた。
長男が書かせた遺言のように見える問題と重なるところもあるが、場面は少し異なる。

よくあるのが、1次相続のときの話ではこうなる予定であったという約束が履行されないパターンである。
1次相続では不動産を長男がもらう代わりに、2次相続では二男が自社株式をもらうことになっていた。
にもかかわらず遺言は残されておらず、約束も守られない。

残念ながら、将来の相続を前提にしたこの場合の口約束は守られないことになることがほとんどである。
亡くなった方が自分の財産を与える約束をした場合は死因贈与になり、相続発生前の遺産分割ということになる。

死因贈与の場合、死亡を停止条件とする贈与契約なのだが、確かに要式行為ではないので贈与契約書などの書面を作成する必要はない。
しかしもめている以上、また贈与者が死亡している以上、贈与意思が明確になっている書面がない限り、死因贈与契約の成立の証明ははなかなか難しい。

相続発生前の遺産分割の場合、法的には無効である。
将来の相続が発生することを条件にした遺産分割は、法的に認められない。
相続の発生する順番も不明であるのだから、遺産分割を今のうちにすることが不合理であることは理解できるはずである。

死因贈与も相続発生前の遺産分割も、いずれももめた場合に立証したり有効であることを主張することは難しい。
ではどうすべきだったのかということになるが、将来の約束は、特に将来の口約束は、信用すべきではなかったのだ。
家族間ではついつい約束を書面にすることがはばかられるし、一般的でもない。
それはわかるが、将来もめないためには、1次相続において将来の約束に期待して譲歩をすることは得策ではない。

問題を先送りにしない。
もらえるものはもらっておく。
家族の間だからこそ、将来の期待は持たないほうがよい。
仲が良くても急に態度が変わる。
連絡が取りづらくなり、最終的には拒絶され、約束は反故にされる。
1次相続のときの約束が2次相続において守られないのは、両親がいなくなり、今後の付き合いをする必要がないから。
書面化しない、書面化できない間柄だからこそ、約束の実効性は期待できない。

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