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Q14.生前の相続対策は何をしたらよいか[POSTED]:2019-08-20

資産整理・資産組み換え

相続の準備は何をしたらいいのか

相続準備は幅が広い。
墓や仏壇を買うこともあれば、エンディングノートに書きこむこともある。
各事業会社が扱う商品を販売するにあたって、相続の事前準備を謳うことが多い。
自社が販売する商品やサービスが相続の事前対策になると訴えている。

法律家が相続の事前対策として関与するのは、遺言作成や相続税対策になる。 遺言作成と相続税対策のどちらにも共通するのが、資産の整理と資産組み換えである。

遺言作成といっても何をするのか

専門家に遺言作成をすると、まずどのように資産を分けたいのかを聴くと同時に、相続税がいくらかかるのかを確認する。
相続税の計算は法改正後、特に重要で、相続税がかかりやすくなったからである。
逆に言うと相続税のことを気にすることがなければ、専門家に事前対策を依頼する意味は半減する。

各士業ともに相続の事前対策はしているのだが、相続税に関する相談やもめ対策に関する相談が多い。
事前に相続税を計算して対策をする場合、資産組み換えをすることになる。
資産を見直し組み替える。
財産の換価や処分をすることが前提となってくる。

結果、相続対策を事前にアドバイスする業務は、財産の処分や購入のアドバイスまでも求められることになる。

特に不動産が中心になる。
別のところでも書いているが、不動産は特例や評価減に大きく絡むからである。
他方で不動産相続は現物分割を前提としないので、誰に相続させるかとセットで考えなければいけない。

不動産業者が得意分野によって細分化されていることからもわかるように、不動産は専門性が高い。
不動産取引は特殊な慣習が存在する。
不動産市況の動きは把握しておく必要があるし、不動産に対する目利きも重要になる。
相続を扱うと、不動産について詳しくなってくる。

アドバイスを受ける側は考え方を柔軟にする必要がある。
実家を処分するということはなかなか決断ができないのだが、ときには実家の処分する英断が要求されることもある。
生前の相続対策が実行に移されず、相談で終わることが多いのも、相談者が高齢者で思い切った決断を下しにくいことが影響している。

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